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最近、内視鏡の話をよくしていますが
今日は膀胱内結石を内視鏡で除去する話です。
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↑膀胱内に結石がある子のレントゲン写真
こんな「隠れミッキー」は見つけてもうれしくありませんね、、、
膀胱内にある種の成分が結晶化してしまう膀胱結石の問題には、
「それがあることによる直接的な膀胱への刺激による問題」
「結石がバイ菌の温床になるための感染の問題」
「結石が尿道に詰まる問題」
などがあげられます。
治療法としては
二次的な膀胱炎の治療に加え
開腹手術により膀胱を開いて結石を除去する方法
結石の種類や状況によっては食餌療法によりゆっくり結石を溶かす方法
などがあります。
開腹手術はどうしても大きな傷を残すこととなり一時的ですが膀胱への負担も大きくなります。
食餌療法は負担の少ない方法ですが、時間がかかることと、小さくなり始めた結石が尿道に流れ込み尿道閉塞をおこすことが稀にあります。
そこで、5mm程度の大きさまでの結石の場合、
吉田動物病院では膀胱鏡による結石除去手術を行っています。
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避妊手術の時と同じように
お腹に小さな切開を加え
膀胱内にカメラを入れて
鉗子で結石を捕まえ除去します
残った細かい砂状の結石は
膀胱内に生理食塩水を注入しながら
チューブを膀胱内に入れて吸引します
↑ 洗い出された砂粒状結石
取り出した結石は検査センターへ分析を依頼し
手術後の治療と並行して
結石の成分に合わせた予防法を開始します。
通常の開腹手術にくらべて、膀胱に対する負担も少なく
処置後の回復も早いため動物に負担の少ない方法と考えています。
詳しい手術内容や費用などについては獣医師にご相談ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年10月18日 16:53 | コメント (0)
先日、腹腔鏡の話をさせていただきましたが、
今日は消化管内視鏡、いわゆる胃カメラのお話をしようと思います
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かなり昔に食道閉塞のお話を時したときに、消化管内視鏡を紹介しましたが、この消化管内視鏡が一番活躍するのが「慢性の下痢嘔吐などの消化器疾患」の診断を行う時です。
通常の治療では治まらない「下痢」や「嘔吐」が続き体重も減少してきた。
何度も異物を食べる事故を起こしている。
そういった子で
・血液検査
・単純レントゲン検査
・消化管造影レントゲン検査
・試験的治療
・エコー検査
などを行ってもはっきりと診断がつかない場合、吉田動物病院では、消化管の細胞や組織の検査を積極的に行っています。
検査のため「細胞」を採取する方法は、腹水が貯まっていたり、血管の少ない大きな塊状の病変がある場合はエコー検査をしながら皮膚から刺した注射針で吸い取ることができます。
「組織」を採取する方法としては、麻酔をかけて
・開腹して採取する
・腹腔鏡を使って採取する
・消化管内視鏡を使って採取する
方法があります。
このなかでは採取できる部位が小さく、内側の組織しかとれませんが、消化管内視鏡を使う方法が体に対する傷も少なく、当院で一般的に行われる方法です
生検鉗子とよばれる先端が小さなお椀を向い合せにしたような鉗子を内視鏡のチャンネルというトンネルを通してお腹の中に入れて、消化管の内側の組織を採取します。通常「胃」「十二指腸」「大腸」からそれぞれ数ヶ所ずつ組織を採取してきます
ここで、診断するのは、
・単純な炎症等を起こしているのか?
・免疫などが関与する複雑な炎症を起こしているのか?
・腫瘍が原因しているのか?
などです。
診断される原因によって、その子の運命と治療法が大きく違ってきます。
たとえ予後が悪い病気であっても、診断がしっかりついていれば、的確な治療によって「その子らしい時間」をより多く確保してあげることが期待できます。
この組織検査でよく診断されるのが、「炎症性腸疾患(IBD)」とよばれる「お腹のアレルギー」とも言える免疫が関与する面倒な病気の一群です。
完治することが少なく、うまく病気と付き合っていく必要があります。
また、治療にうまく反応せず衰弱のため死亡するケースもよくある恐ろしい病気です。
程度にもよりますが、治療には食事療法、ステロイド剤、免疫調整剤や免疫抑制剤などを使うことになります。診断できていれば、場当たり的な治療に比べて早い段階からおもいきった治療法が選択でき、病気による患者の衰弱を早い段階から抑えることが期待できます。
. ********************** .
どんな病気であっても
「症状が重い場合」または「一般的な初期治療がうまくいかない場合」
診断が曖昧なままだと「目隠しをして刀を振り回しているような治療」になります。
敵である「病気」が手ごわい場合、しっかり敵の急所を知り、しっかり敵を見据えて治療する必要があります。
吉田動物病院では、今回ご紹介した内視鏡検査をはじめ、CT検査、造影X線検査、細胞診検査、バイオプシー検査、超音波検査、特殊血液検査などで「積極的な診断」を心がけています。また当院に施設のないMRI検査などが必要な場合も積極的にご紹介させていただいております。
詳しくは獣医師にご相談ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年09月05日 17:08 | コメント (0)
前回、夏の風物対策のお話をしましたが、
忘れちゃいけない夏の風物がありました
『熱中症』です!
この数日で何頭かの動物が熱中症で受診しています。
中には重症でICU室に入った子もいます。
真夏より、湿度の高いこの時期の方が重症で担ぎ込まれる子が多いように思います。
昔、熱中症について書いたことがありますので、いちど読んでみてください
クリック⇒2006年05月06日
クリック⇒2006年05月13日
クリック⇒2006年05月15日
夏の風物、、、、、
病気の話ばかりでは少し陰気(^_^;)なので、味覚の話を、、、
病院に向かって左の角に「びわ」の木があるのをご存知でしょうか?
何年もまえからあるのですが、今年、突然たくさんの実をつけました。
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ここは病院の土地ではないのですが
地主さんに許可を得て
齧ってみました。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年06月23日 12:51 | コメント (0)
夏の風物といえるカミナリや花火
そろそろ、そんな季節が近づいてきました
以前に花火や雷に過敏な子のお話をしたことがありましたが、→2006年07月27日
「慣れる」ためのトレーニングはかなり根気と努力が必要で、本物のカミナリや花火のない冬場に行う必要があるため、現実的には多くの飼い主様がトレーニングという方法はとられませんし、そこまで努力しても結果がなかなかついてこないことが多くあります。
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恐怖症をもっているワンちゃんの対策として、花火や雷が予測される時に、破壊行動ができないように閉じ込めたり、逃亡しないようにしっかりつないだりという対策にとどまっているのが現状ではないでしょうか?
しかし、恐怖症をもっているワンちゃんにしてみれば、これはたいへんな苦痛です。
とくに重症の子や大型犬の破壊行動などは本人(本犬?)にとっても、飼い主様にとってもかなりのストレスになっていると思います。
前回のブログを書いて以後、行動治療専門の先生に相談するなどして、今ではこういった「恐怖症」のワンちゃん、特に重症の子に対しては「薬による治療」が必要と考えるようになりました。
少しでも「楽に」してあげる。
という発想です、、、、
まず治療に入る前に、他の疾患がないか調べます
「ホルモンの異常」や「痛み」などが恐怖の下地になっていることがあります。
そうであれば、その治療をすることで症状の軽減が期待できるからです。
次に、薬の内服をいつするかということになりますが、
ベースになるお薬は恐怖が起きる前に「心をやわらかく」維持してあげるお薬です。
このSSRIと呼ばれるお薬については、カミナリや花火の『シーズン中ずっと内服』ということになります。ゆっくり、やんわりと効いてくるお薬で、飲みはじめて2,3週間で効果が見え始めます。
具体的に内服する期間は地域にもよると思いますが6月~9月くらいになるでしょうか、、、
そして、「今日は近くで花火大会がある」「天気予報で夕立の恐れ」などの日には、前もって午前中から何回かトンプクとしてベンゾジゼピン系の抗不安薬を内服します。
この2つの薬をうまく組み合わせて、夏場を乗り切ります。
これでも完全に恐怖が無くなるわけではありません。
少しでも恐怖を減らしてあげようという治療です。
こういう治療の性格上、ワンちゃんによる効果の差は大きいですが、
かなり症状の軽減がみられた子も経験しています。
恐怖症のワンちゃんをかかえて困っている飼い主様、
モリモリ湧き上がる入道雲や
うきうき顏の浴衣姿を
憂鬱な気分で眺めなくてすむように、
いちどトライしてみてはいかがでしょう?
詳しくは、獣医師にご相談ください。
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投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年06月21日 15:26 | コメント (2)
「腹腔鏡下手術」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?
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腹腔(ふくくう・ふくこう)とは、ようするに「おなか」で、胃腸や肝臓や膀胱、♀では子宮卵巣などが納まっている部屋です。鏡とは「カメラ」を意味します。つまり「腹腔鏡下手術」とは、おなかに「腹腔鏡」という細長~~~いカメラのレンズを入れて、その画像を見ながら行う手術のことを意味します。
人の医療では一般的になってきた手術方法ですが、獣医療でも痛みの少ない手術として採用する施設が増えてきています。
具体的には全身麻酔を行い、毛刈り消毒をしたおなかに1cmほどの小さな穴をあけます。トロッカーと呼ばれる専用の筒を切開した穴へ差し込みます。
トロッカーに腹腔鏡カメラを通して、まず腹腔の中に挿入します。おなかの中には隙間が無いので、カメラを入れただけではレンズに臓器が密着して何も見えません。そのため、おなかの中にきれいな専用の炭酸ガスを吹き込んで空間をつくります。手術時に動物はふつう仰向きに寝ていますので、胃腸、肝臓、子宮などの臓器は背中の下のほうに落ちて、空間ができるので臓器が見えるようになります。読売ジャイアンツの本拠地の「東京ドーム」の屋根は空気圧で支えていますので、あんな感じでしょうか、、、(^_^;)。
腹腔鏡カメラは胃カメラと同じように、おなかの中のものが手術室内のテレビモニターに直接目で見るよりも大きく映し出されます。
吹き込まれた炭酸ガスは手術後抜き取りますが、体内に残ってもすばやく吸収されて、肺から呼気に混ざって外に出て行きます。炭酸ガスは人間に害がほとんどありません。手術中に電気メスや超音波凝固メスを使っても、炭酸ガスは燃えないため安全です。
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おなかの中に空間を作った後にさらに2個から3個の穴をあけ、トロッカーを通して、はさみ、ピンセットなどの鉗子(かんし)と呼ばれる器械やシーリング装置(「切る」と「止血」が同時にできる装置)など特殊な器具をおなかに挿入します。手術室のテレビモニターに腹腔内の映像が映し出され、手術スタッフ全員がテレビモニターを見ながら手術を行います。
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腹腔鏡下手術で使用する器械は、通常のおなかを切る手術で使用する器械と比べ、トロッカーを通して遠くから操作できるように長く作られています。菜箸のような長い器械を使用して、テレビモニター画面を見ながらおこなう手術ですので、術者にとって難易度は高く、高度な技術が必要となります。しかしながら、人間が直接目で見るより詳細な映像で手術ができるので訓練された術者にとっては、より正確な手術が可能になりました。
腹腔鏡下で手術を行うと、臓器がほぼ『本来ある場所にとどまったまま』処置できるので、無理に臓器を引っぱり出したりする必要がありません。
具体的な例をあげてみると、、、
通常のおなかを切る避妊手術において卵巣の血管を止血切断する場合、卵巣をおなかの外に出す必要があります。そのとき腹腔の背中側と卵巣をつないでいる卵巣靭帯どうしても強く引っ張らないといけないことが多くあります。この時に心拍数や血圧が乱れることがあり、全身麻酔中ではありますが、動物が「痛み」を感じていることがうかがえます。
腹腔鏡下避妊手術では無理な「引っぱり」をすることなく卵巣靭帯、卵巣動静脈を切断することができます。
ちろん、腹腔鏡下手術では皮膚やおなかの壁の傷も小さいので、動物にとって「痛みの少ない手術」であることは間違いありません。
麻酔から覚めたときの様子や、食欲が回復したり、普段どおりの元気が出てくる様子は明らかに腹腔鏡下手術の方が良好です。(^^)
しかしながら、カメラと細長い手術器具ではできることにも限界があり、予想外の出血など状況によっては途中からおなかを開く手術に切り替えることもあります。
まだまだ発展途上の手技ですし、機械に多く頼る方法のため機械の進歩でできることも増えていくと思われます。動物たちと飼い主様とって「いい手術方法」となるよう、常に新しい情報を収集し、スキルを上げていきたいと思っています。
今回ご説明しました腹腔鏡下手術に使うカメラは「硬性鏡」と呼ばれるタイプの固い棒状のカメラですが、いわゆる胃カメラは「軟性鏡」といわれ、カメラが曲がった状態でも画像を伝えることができます。胃カメラ(消化管内視鏡)についてはまたの機会にお話ししようと思います。
吉田動物病院では腹腔鏡下避妊手術を行っております。
詳しい手術内容や費用などについては獣医師まで直接お問い合わせください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年05月08日 11:34 | コメント (0)
前回に前十字靭帯断裂に対して代用の靭帯を設置することで治療をしてきたお話をしました。
今日は前回の最後にお話しした
「前十字靭帯が無くても安定する膝」
のお話です。
さぁ、数学アレルギーの方は覚悟してくださいね(^_^;)
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.
.
1983年に米国のSlocum先生が「脛骨前方推進力(CTT)」というものを定義されました。
膝の下の骨(脛骨)が前にすべり出そうとする力のことです。
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犬の後ろ足に体重がかかると、、、、
足関節を通じて脛骨に力が伝わり、同時に足関節を支点にして踵骨・腓腹筋を通じて大腿骨を脛骨に押し付ける力が.・・・・云々云々etc.etc.etc.etc……(^_^;)
骨・関節・筋肉・靭帯を通じていろんな方向に力が加わっていきます。
この力の一つが膝の下の骨(脛骨)を前にすべり出す力「脛骨前方推進力」となります
interzoo「SURGEON71」より
前十字靭帯はこの脛骨前方推進力に対抗して膝を安定化させる仕事をしています。
裏返して考えると「脛骨前方推進力が無くなれば」前十字靭帯が無くても膝関節は安定するはずです。
前回お話したSlocum先生はこの理論をわかりやすく説明するために
斜面を転がる滑車にたとえました
①健康な安定した膝では「前十字靭帯(ロープ)」が「脛骨前方推進力(滑車の転がりだす力)」に抵抗して「膝(滑車)」は安定しています。
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②前十字靭帯断裂を代用靭帯で治療した場合
「代用靭帯(代わりのロープ)」が断裂靭帯の肩代わりをして「膝(滑車)」が安定化しています。膝の安定性は「代用靭帯の強度」にゆだねられます。
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③新しい方法は、体重が「脛骨前方推進力(滑車の転がりだす力)」に変換されないように力の流れを変える方法です。
ややこしい言い方かなぁ、、、、、(^_^;)
具体的には複数の力が影響して、関節角度やそこにかかる力が変わり続ける「生きた」膝に対して応用するには、もう少し複雑に考える必要があるのですが、ここは学会会場ではないので割愛させていただきますねm(__)m
この理論を生きた犬の膝で応用するため、具体的ないくつかの手術方法が考案されましたが、試行錯誤を繰り返し、今は2つの方法が主流になっています。
「TPLO(Tibial Plateau Levering Osteotomy,脛骨高平部水平化骨切り術)」と
「TTA(Tibial Tuberosity Advancement,脛骨粗面前進術)」です
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上下ともにinterzoo「SURGEON71」より
状況によりますが、現在のところ2つの方法の成果に大きな差はないと考えられています。
初期には術後に問題をおこす場合もありましたが(骨を切った部分での骨折、半月板の損傷など)、修正方法が重ねられ、今現在の手術手技では術後障害もかなり少なくなってきています。特に大型犬では従来の手術方法(代用法)で満足のいく結果が得られないことが多くあり、新しい手術方法はたよりになります。
現在、吉田動物病院では「TTA(Tibial Tuberosity Advancement,脛骨粗面前進術)」を採用しています。
関節の動きに制限がかかりにくいため、大型犬でも手術後比較的早い段階から患肢を使い始めてくれます。回復の早い症例では手術の翌日に足をついて歩くこともあり、現在のところかなりの好感触を得ています。
もちろん、手術後早期に無理をすると膝を壊してしまいますので、リハビリをしながらゆっくり歩行を再開していきます。
おもに中~大型犬の前十字靭帯断裂にはこの方法(TTA)を中心に飼い主様にはご提案させていただいています。
今後も前十字靭帯断裂だけではなく、いろいろな病気や障害についても、最新の情報を収集して、できるかぎり皆様にご提供できる体制をつくっていこうと日々努力していきます。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年04月17日 12:07 | コメント (0)
「数学」と聞くだけでアレルギーをおこされる方、
動物好きな方に多いように思いますが、、、どうでしょう?(^^)
今日は犬によく見られる膝の障害「前十字靭帯断裂」について話したいと思います。
膝関節をつないでいる靭帯は4本
左右の側副靭帯と前後の十字靭帯があります
この4本の中で「前十字靭帯」が最も障害(断裂)をうけやすい靭帯で、
古くから手術方法について多くの検証がなされてきています。
講談社「イラストで見る犬の病気」より
「断裂」ですからまず単純に考えれば
切れた靭帯を縫い合わしたらええやん!
となりますが、特別な状況を除いて技術的にも極めて困難で現実的ではありません。
次の考え方としては
代用の靭帯を使って断裂した前十字靭帯のかわりにするというものです。
代用の靭帯には自身の筋膜(筋肉を覆う強い膜)を使う方法や
人工の糸(人工靭帯)を使う方法などがあります。
![]()
interzoo「J-VET No.248」より
今現在も人工靭帯を中心に多くの方法が適応されています。
interzoo「SURGEON4」より
しかしながら、人工靭帯の取り付け方法や部位によっては関節の動きに制限が出てしまったり、特に大型犬では新たに設置した人工靭帯が破断してしまうことがあり、新しい手術方法が常に検討され続けています。
ここまでに紹介した方法の考え方の根本は、先に述べたように、切れた靭帯の「代用」というものでした。
結果的に「代用靭帯そのもの」や「代用靭帯の取り付け部分」が膝にかかる力に対して「力負け」してしまうことが失敗の原因の一つになっていました。もちろん、「生体に使えるもっと強い素材」「無理のないもっと強い取り付け方法」も検討され続けていますが、まだまだ改良が必要です(-_-;)。
ここで、「もっと強く頑丈に」ではない新しい考え方が出てきました。
膝にかかる力を数学的(高校で習った「ベクトル」ってやつです!覚えてはりますか!?)に解析して
「前十字靭帯が無くても安定する膝」
にすることで解決しようとする画期的な考え方です。
膝にかかる力と方向を解析して、前十字靭帯を引っ張る力を打ち消すように骨を操作する方法です。
今日はこのへんで終わっておきます。
かなりマニアックな話になってしまっていますねぇ、、、、(^_^;)
次回はもっとマニアックな新しい方法の話をしますね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年04月15日 13:22 | コメント (0)
今回の療法食ブログは少し違う観点からのお話です☆
今は若くて元気な子も、いずれは年をとり、老齢期を迎えます。
老齢期とは7~8歳頃からの事を指します。
この頃になると、加齢性の変化が体のあちこちに現れてきます。
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etc・・・・・・
「基本からよくわかる犬と猫の栄養管理」参照
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このような老化に伴って食欲の低下が起きたり、若い時とは違った栄養の摂り方が必要になってきます。
うちのネロじいさんは、まだまだ食欲だけは衰えてはいませんが・・・(笑)
加齢によって起こり得る問題を、いくつか挙げてみます。
① のどの渇きに対する感覚の低下
飲水量が低下し、脱水・腎機能の低下・潜在性疾患の悪化を引き起こす可能性があります。
工夫⇒水飲み場を増やす・ドライフードから缶詰に替える・ドライフードに水分を加えるetc
② 食欲の低下
味覚や嗅覚の低下・歯周病や口内炎の影響・その他疾患の影響などがあります。
工夫⇒フードを温めて匂いをたたせる・フードをふやかす・好きな物をトッピングするetc
③ 消化・吸収能力の低下
うまく消化・吸収できずに痩せてきてしまう子もいます。
少量でも必要なカロリーを摂取できるようなカロリー密度の高いフードを与えましょう。
④ 軟骨量の減少による関節炎
若い頃に普通にできていた、なんでもない動作が関節炎などによって出来なくなることも多くあります。
例えば、
食器を床に直接置くと首を下に曲げてご飯を食べなければいけません。
でも高齢になると、後肢が弱ってくるので、踏ん張りもきかず、
この動作が辛くなってきます。
そこで、ネロも少し前まではブーやコブと同じように大型犬舎でご飯を食べていましたが、
やはり後肢が弱り、倉松VTがこんなものを作ってくれました。
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犬舎の扉に器を設置できるようになっています☆
こんな風に食器を置く位置を高くしてやる工夫をすると、だいぶ楽そうですね☆
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療法食ブログなので、一応、「食」に関しての事だけを書きましたが、
高齢になってくると、生活の中で様々な工夫が必要になってきます。
より良い老後の為に、できる限り最善を尽くしてあげましょう☆
処方食ではなく、一般食に近い高齢用のフードがウォルサムからでています。
☆ 高齢犬用☆
エイジングケア(ドライのみ)
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☆ 高齢猫用☆
エイジングケア(7~10歳まで)
エイジングケアプラス(10歳以上)どちらもドライのみ
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猫用の写真はサンプルです。 サンプルのみのお渡しもできます。
当院では、犬用1キロのみの在庫なので、大きいサイズ・猫用をご要望の方は事前にご注文ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2011年02月26日 21:58 | コメント (0)
第1回目から、だ~いぶ間が空いてしまったのですが、まだまだ療法食ブログ続けます☆
第2回目療法食ブログは何をテーマにしようか悩んだのですが、やはり療法食が大活躍するものにしようと思い、膀胱炎や尿石症のお話をすることにしました☆
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今回の無意味写真は、ニャンコ隊唯一のレディー♀クルトン♪・・・
あ!無意味ではありませんでした。クルトン1年程前に血尿が出て、特発性膀胱炎と診断されました。
後ほど療法食の種類などお話しますが、それ以来クルトンだけ、しばらく別メニューを食べていました。
********************************
まず尿石症とは、膀胱や尿道に結石ができる病気です。
《症状》
1番多く分かりやすい症状は、血尿・頻尿です。
結石のできる部位によっては、痛みを感じることもあります。
結石症で最も気を付けなければならないのは、結石によって尿道が塞がれ、尿が排泄できなくなることです。
尿が全く出ない状態は緊急状態です。1日でも放っておくと尿毒症のリスクが高まり、死に至ることもあります。
死に至らなくても、結石症がきっかけで腎機能の低下から腎不全につながることもあります。
できるだけ早い処置をすることが大切ですね☆
《原因》
尿石ができる要因は色々あって、犬と猫でも多少違ったりもしますが、
まずどちらにも言える要因・・・
① 食事中のミネラル(マグネシウムやカルシウム等)の不均衡
. ↓
. 尿PHのバランスが崩れ、結晶形成の機会が増加。
② 飲水量の低下(=尿量減少)
. ↓
濃縮された尿によって結晶が形成されやすい環境になる。
etc
他にも遺伝的素因などもあるようです。
要因①は、ここでお話するには難しくって、ややこしくって化学の授業のようになってしまいますし、正直、私もみなさんに説明できる程理解できていません。
ナトリウムやマグネシウムなどを過剰摂取することによって、尿中に溶けきらないミネラルが残り、引き起こされるという風に解釈してもらうといいと思います。
要因②について・・・結石症は秋~冬にかけて気温が下がってくると、特に猫で増えてくる疾患です。
気温が下がると温暖な時に比べて活動量が減り、自然と飲水量も減るからです。
飲水量が減るのは、肥満にも関係します。
太っているワンちゃんネコちゃんは運動量が少なく、飲水量も低下します。

出演:山村ジジ
他にも、消化の悪い食餌を食べていると、ウンチの量を増やすことになり、
便と一緒に水分も出ていくので尿量が減り、結晶の形成のリスクが増えます。
オシッコを長時間、我慢して膀胱の中にオシッコがある時間が長くなれば、
尿が濃縮され、結石ができやすくなります。
オシッコを我慢させない環境作りも大切です☆
例えば、猫であればキレイ好きなので、汚れたトイレにはあまり行きたがりません。
汚れたらすぐに掃除して、いつでもトイレに行ける環境を整えてあげるなど・・。
************************************
結石の種類はいくつかあるのですが、
・ストラバイト
・ シュウ酸カルシウム
の2つが多く見られます。
特に犬での結石といえば、ストラバイトが圧倒的に多く、
犬と猫のストラバイト形成の大きな要因の違いは、
犬では細菌感染が原因になっていることが、ほとんどだということです。
なので、今からお話する療法食による食餌療法に加えて、
抗生物質が投与されるのが一般的な治療です。
ご飯を変えなくても抗生物質だけの治療でも、反応して結石が溶けることもあるようです。
でも、一度結石ができた子は再発する可能性が高いので、予防の為に、尿石予防の療法食を食べる方が好ましいですね☆
シュウ酸カルシウムは、結晶だけが尿中に出ている場合は点滴などで利尿をかけて流しきってしまい、療法食で再発を防ぐことになります。
しかし、一度、シュウ酸カルシウム結石が形成されてしまうと溶けることはなく、
手術で外科的に取り除くしか方法がありません。
その後、療法食での予防です。
☆結石症の療法食の主な特徴☆
①尿PHのバランスを整える。
尿がアルカリ性に傾くとストラバイトができやすいので、
療法食により、尿PHによく左右されるストラバイトなら弱酸性に傾け、
結石が溶けやすい環境に持っていきます。
ストラバイトほど、尿PHに影響しないとされているシュウ酸カルシウムですが、
メーカーによっては、酸性に傾くと出やすいため、アルカリ性に設定されているものもあります。
②マグネシウムを制限。
マグネシウムを多く含む食事をすると、尿中にマグネシウムが排出され、
ストラバイトの別称:リン酸アンモニウムマグネシウムという名のとおり、
ストラバイト結晶の形成のリスクが高まるため、制限されています。
*しかし、マグネシウムを制限しすぎると体内で保たれているミネラルバランスが崩れ、カルシウムが尿中に排出されることになり、シュウ酸カルシウムのリスクが高まってしまうため、制限しすぎないことが重要なようです。
③たんぱく質を制限。
たんぱく質を制限し、尿素の産生を防ぐことで、
アルカリ環境にならないように制限されています。
★当院で扱っている尿石症用の療法食★
〈猫用〉
《ヒルズ》 c/d ドライ(マルチケア・フィッシュ)
缶 (マルチケア・チキン・フィッシュ)
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《ロイヤルカナン》
PHコントロール ドライ(0・1・1フィッシュ・2・2フィッシュ・ライト)
アルミ
パウチ
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![]()
《犬用》
《ヒルズ》
c/d ドライ・缶
![]()
《ロイヤルカナン》
PHコントロール ドライ・缶
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以上が当院で扱っている処方食です。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2010年12月19日 21:19 | コメント (0)
前回にネロ君話を書きましたが
その散歩中にある発見をしました
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投稿者: 吉田動物医院 日時: 2010年10月05日 09:45 | コメント (0)
春、ですね。
桜も吹雪と散ってしまったところが多いようです。
注)日本国奈良県北部の話です(^^ゞ
この季節になると節足動物たちが蠢きだします。
そう、あのいやらしい「蚊」も活動開始です。
![]()
「蚊」といえば「フィラリア」です。
先日の院内勉強会で循環器病の得意な多田先生が「猫のフィラリア症」の話をしてくれはりました。
フィラリア(犬糸状虫)はもともと犬を宿主とする寄生虫なので、犬の体の中が一番居心地良く(^^)居座れるのですが、まれに蚊の吸血によって猫など他の動物の体に紛れ込むことがあります。
紛れ込んだフィラリアは犬の体内のように寿命をまっとうすることはありませんが、ある程度成長できた虫は様々な問題を起こします。
猫に寄生した場合、重篤な呼吸障害をおこすことが多くなります。
猫のフィラリア感染率については様々な報告がありますが、「その地域の犬の感染率×0.05~0.2」くらいと考えられています。
「J-VET 2009年1月号 interzoo社」より抜粋
感染率は低くても、感染してしまうと重い症状を起こしますので、猫にもフィラリア予防をお勧めします。
詳しくは獣医師にお尋ねください。
春たけなわです。
フィラリア予防前検査が始まって、たくさんのワンちゃんが既に検査に来院されています。
せっかく採血しますので、同時に血液健康チェックもしておきましょう(o^-‘)b
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2010年04月14日 10:08 | コメント (2)
今日はすこしばかり
マニアックな整形外科の話をさせていただきます
昨年末、3頭立て続けに肘関節の骨折を経験しました
フレンチブルドックばかりで、
同じパターンの骨折です
![]()
画像は生後4カ月の雄のフレンチブルドックさんで
抱っこしていたお父さんの手から飛び降りてから
右の前足を使わなくなったとのことで
他院を受診されました。
ギプスを巻いていただき当院に紹介となりました。
その時のレントゲン画像です
肘関節は非常に複雑な関節です
肘の上の骨は上腕骨と呼ばれ
関節の部分に穴があいています。
肘の下の骨は2本あり
橈骨と尺骨と呼ばれます
![]()
体重が肘関節にかかると
おもに橈骨が上腕骨に力を伝えます
力を受け取る上腕骨の部分が
骨の中心より外側と前側にずれています
そのため、上腕骨の外顆といわれる部分に無理がかかってしまう構造になっています
![]()
よって最も多いこの場所の骨折は
「外顆骨折」というものになります
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(SURGEON 60;interzooより引用)
治療は手術により
骨ピンと骨ネジで固定することが多いです
大型犬の場合は骨プレートを使います
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複雑で何をしてるかよくわかりませんね(^^ゞ
決して100点満点の手術ではありませんが
うまくいった手術だと思っています。
このレントゲンを見た獣医師の先生がおられましたら
細かいツッコミはなにとぞご遠慮ください
お願いしますm(__)m
さらに
ウエルシュコーギーやフレンチブルドックなどの犬種では
上腕骨の関節の部分にもともと亀裂が入っている子がいます
今回の子たちも亀裂が入っていたことが疑われます
ちなみに下の画像は
最初の画像の子の
骨折をしていない反対側の肘のレントゲン写真です
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関節の中央部分が分離しているのがわかると思います
真ん中の支えがないと
外顆にかかる力が格段に大きくなり
骨折の危険性がかなり大きくなります
こういう子の場合
いろいろな意見もありますが
骨折の手術と同時か
もしくは、骨折が治った後に
骨折予防のため反対側の肘の分離部分を骨ネジで固定することをお勧めしています。
反対側の足も同じような骨折をする子がけっこういます。
幸いにも
手術をさせていただいた子たちは
今はプリプリ走り回ってはります(^^ゞ
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2010年01月14日 12:02 | コメント (0)
今回は実際にご自身のワンちゃんが椎間板ヘルニアと診断された場合、特に麻痺が顕著にみられるケースで、知識として持っておられたほうがいいのでは、と思うところを述べていきたいと思います。
☆犬の椎間板ヘルニアのキーポイント☆
【ポイントA;グレード】
治療は症状の「ひどさ(グレード)」によって変わってきます。いくつかのグレード分けが提唱されていますが、飼い主様でも判定できそうなものを紹介します
グレード1;知覚過敏のみ
グレード2;脚のふらつきはあるが歩ける
グレード3;脚を「意識して」動かせるが補助なしでは歩けない(ひきずる)
グレード4;脚を「意識して」動かせないが、足先をつねると痛みを「認識」できる
グレード5;脚を「意識して」動かせないし、足先をつねっても痛みを「認識」できない(反射で脚をひっこめることがありますが、患者自身が痛みを「認識」していない。表情で判断する。)
グレードを何らかの検査で数値化できればいいのですが、実際は獣医師(判定する人)の主観が介入することは避けられないのが現状です。
一般的には意識しての排尿はグレード3あたりを境にできなくなります
~~各グレードに対する一般的な考え方~~
グレード1~2
手術を行わず最低2週間の安静を行います。
2週間という期間は壊れた椎間板が修復にかかる通常の時間と考えてください。よって、痛みがなくてもこの期間に運動量を増やすと、さらなる重度のヘルニアがおきることがあります。
その後は症状に合わせて運動量を検討していきます。
痛みを伴う場合は鎮痛剤を使います。
悪化がある場合は手術が適応となります。
グレード3~5
手術が治療の一般的選択となります。
前回にお話した。脊髄神経の通っているトンネルに穴を開けて、圧力を減らし、可能な限り飛び出した椎間板を除去する方法が一般的です。
今、手元にある資料では(様々な研究で様々な結果が出ていますが、、、、)
グレード3と4では
約90%で手術に反応して症状の軽減が見られます。
約70%がお薬による治療に反応して症状の軽減が見られます。
グレード5では
約50%が手術に反応して症状の軽減が見られます。
お薬のみによる治療では反応が見られるのは5%以下です。
と、なっています。
この資料で言う「反応」はあくまでも「少しでも良化する」ということで、完全に回復するというものではありません。最低「なんとか歩ける」「なんとか随意排尿できる」ぐらいのニュアンスで考えていいと思います。もちろん完全に回復するケースも含まれています。
また最近では後に述べる新しい薬も出てきていますので、薬による治療成績も少し上がっているかもしれません。
【ポイントB;脊髄軟化症】
椎間板ヘルニアには「脊髄軟化症」という厄介な問題が付きまといます。
くわしいメカニズムは未だに不明ですが、椎間板の脱出により衝撃をうけた脊髄神経が部分的に死んでしまい、その前後の神経組織にどんどんその症状が伝染していくという問題で、その広がりは通常止まりません。グレードの高い椎間板ヘルニアの数パーセントで発症します。頭側にも「神経の死」が伝わっていくため、生命の維持にかかわる部分も侵されてしまいほとんどの患者は死にいたります。多くの場合は数日以内に死亡されます。
MRI検査が今のところその診断方法になりますが、まだ確定的な診断方法に至っていません。手術中に肉眼で神経を見ても判断できないことが多くあります。いかなる治療にも反応しない問題のため、不幸にも手術後に死亡されるということも経験いたします。
吉田動物病院では時間的な問題もあり飼い主様の特別なリクエストが無い場合はCT検査のみで手術に入りますが、状況によってはMRI検査を施設に依頼する場合があります。
【ポイントC;再発】
この病気の多くは「軟骨異栄養性」という問題をかかえた犬種(ダックスフンド、ビーグル、ペキニーズ、コーギー、コッカスパニエル、シーズー、トイプードルなど)に発生します。体質ととらえていただいても結構です。よって、お薬による治療、手術による治療を施しても、同じ部位(お薬)もしくは別の部位(お薬、手術)での再発がみられることがあります。
【ポイントD;手術までの時間】
以前は発症後48時間以内に手術をしないと治らない。
といった話が聞かれましたが、今では48時間という数字には大きな意味はないと認識されています。しかしながら、早いタイミングでの手術の方が早く神経を圧迫から開放してあげることができるため、状況が許せばなるだけ早く手術をしたほうがいいことに変わりはありません。
ここでもう一つ考えておく問題が上に述べた「脊髄軟化症」です。軟化症に陥ったワンちゃんは麻痺が広がり且つ悪化します。24時間ほどで、これを見極めてから手術に入るというのも一つの考え方です。
【ポイントE;新しい治療法】
最近になって人の急性肺障害に利用されている「好中球エラスターゼ阻害剤」という薬が犬の椎間板ヘルニアの治療薬として注目されてきています。
人の急性肺障害の悪化するメカニズムと椎間板ヘルニアにおける神経障害が似ていることから発想された治療法です。効果があったという報告は散在しますが、まだまだ情報が少なく実際のどれくらいの効果があるのか規模の大きい統計はとられていません。投与方法や副作用についてもまだ深く考察されていませんが、手術を選択されないケースの代替治療として期待されています。
当院でも手術を選択されないケースなど使用していますが、効果について使用しなかったケースとくらべるのに十分な症例数をこなせていないのが現状です。今のところ副作用らしいものは観察していません。
また、これまで哺乳類の中枢神経は再生しないというのが定説でしたが、いろいろな方法で自身の細胞を万能細胞として増殖させて患部に注入する「再生医療」技術が進歩してきています。実験的な段階ではありますが、犬や猫で大きく損傷した脊髄に対して再生医療が試みられています。
【ポイントF;回復がおもわしくない、、、、】
期待どおりの回復が得られない場合もあります。そのときは飼い主様の負担となるのが「排泄」です。
「歩けない」特に多くの場合の「小型犬で後ろ足のみの麻痺」であれば、かわいそうなことではありますがペットとして生きていくことは十分可能です。しかしながら「自力で排泄ができない」ことは自身や飼い主様にとって負担になるケースがあります。大型犬であればなおさらです。その子の状況に応じて対処方法があるはずです。動物病院やご経験のある飼い主様にアドバイスを求めるといいでしょう。
処置後2週間あたりでおおよその回復状態が予測できます。1ヶ月もたてばかなりハッキリしてきます。残酷なようですが、その段階で良好な回復が見られない場合は、飼い主様として気持ちを切り替えて「今のその子の状態」でどうやって楽しい日々をおくるかというお気持ちでケアを続けられることをお勧めします。これからの具体的な「日々の排泄」の方法を考えたり、車椅子を検討したり、毎日の日課を再検討したりするわけです。もちろんその後もユックリとした回復は期待できるので、回復への努力を続けることを否定するわけではありません。「しかめっ面」をした努力から「笑顔」での努力にシフトチェンジするタイミングがそのあたりではないかと考えます。
*****************
椎間板ヘルニアの治療は、手術が成功しても、治療としては半ばです。手術後のリハビリなど、飼い主様、患者、獣医師が協力して初めて良好な回復が期待できます。
また、残念なことに治療に良好な反応が得られなかった場合、その子と有意義な日々を送るためにも飼い主様、患者、獣医師の協力と忍耐強いケアが必要になってきます。
そうなるまえに予防。
軟骨異栄養性犬種とされるダックスフンド、ビーグル、ペキニーズ、コーギー、コッカスパニエル、シーズー、トイプードルたちには危険因子である肥満に対して十分警戒し、普段から飛び上り、飛び降りのない生活スタイルや、滑りやすい床などを避けるよう心がけたほうがよいと思われます。
・・・・・・・・・・・・・・
と、まぁマトモなお話も
たまには書かないといけないなぁ
と、反省しているDr.Xなのでした
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年09月06日 10:26 | コメント (0)
前回、脊髄造影検査のお話を少ししましたので
今日は椎間板ヘルニアについて
Dr.Xの思うところを綴っていきたいと思います
椎間板ヘルニアを極めて簡単に説明すると「背骨のブロックごとの間のクッションである『椎間板』が脊髄神経の通っているトンネルにヘルニア(飛び出し)をおこすことで、脊髄神経を圧迫し痛みや麻痺をおこす病気」
といったところでしょうか、、、
「イラストで見る 犬の病気」講談社より
多くの獣医師
多くの飼い主様
によって椎間板ヘルニアについて数多くのコメントがインターネットの中にあふれているのが事実です
(中には明らかに誤解されているよな記述もありますが、、、、)
詳しい病態や詳しい治療法などはyahooで「椎間板ヘルニア 犬」などで検索すれば多くの先生方が詳しく上手に説明されていますので、今回は
「吉田動物病院の実際」と
「キーポイント」を
述べていきたいと思います
【犬の椎間板ヘルニアに対する吉田動物病院での一般的な流れ】
来院され多くのケースは
①どこが痛いかがハッキリしない知覚過敏
②後肢もしくは四肢のフラツキもしくは麻痺
となります
問診と身体検査から
神経的問題、おそらく脊髄の問題では?と獣医師が判断した場合
まずはレントゲン撮影をします
場合によっては血液検査をします
この検査は主に脊髄以外の問題はないかということに主眼を置く場合が多いです
脊髄の問題、特に椎間板ヘルニアである可能性が大きいと判断した場合で
①お薬で治療するのが妥当なケース
・・・おおよそ2週間の安静と、痛みがあれば鎮痛剤を投与します。後に症状に合わせてゆっくりと運動を再開していきます。
治療に対する反応が思わしくなかったり、悪化したり、または再発を繰り返すような場合は、手術を検討します。
②手術で治療するのが妥当なケース
・・・麻酔下にてCT検査をします。ほとんどの症例で脊髄神経の周りに造影剤を注入する脊髄造影検査を実施します
CT検査によって、椎間板ヘルニアが疑われる「脊髄の圧迫」が見られるケースでは手術を行います。ヘルニアをおこしている場所で脊髄神経が通っている背骨のトンネルに穴を開け、ヘルニアをおこした椎間板によって圧迫されている脊髄神経を開放してあげます。さらに、飛び出している椎間板を可能な限り除去します。手術後は回復状況に応じて、リハビリなどを行っていきます。急な回復が見られるのはおおよそ2週間以内ですので、手術後2週間あたりでの回復状況を見て、それ以後の患者のケア方法を検討していきます。
CT検査で、椎間板ヘルニアが疑われない場合はさらに詳しい脊髄神経の状態を調べるために、MRI検査をお勧めします。吉田動物病院にはMRI施設が無いため、外部施設での撮影となります。検査の結果により治療内容は変わってきます。
「BSAVA犬と猫の神経病マニュアルⅢ 翻訳/作野幸孝」NEW LLL PUBLISHERより
③お薬による治療か、手術による治療か判断が難しいケース
・・・飼い主様と十分に話し合いの上で、検査・治療内容を決めていきます。
手術が必要と判断したケースで飼い主様が手術を選択されない場合は「好中球エラスターゼ阻害剤」という注射薬を使って、神経の障害を軽減する治療や鎮痛・リハビリを行います
手術後はしばらく入院となります。
入院中、退院後も症状にあわせて鎮痛、理学療法、リハビリテーションなどを計画実行していきます。
といったところでしょうか、
次回は「犬の椎間板ヘルニアのキーポイント」を述べていきたいと思います
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年09月05日 09:27 | コメント (0)
最近、椎間板ヘルニアのワンちゃんを多く診察します。
同時に3頭以上の椎間板ヘルニアの子が入院している光景も珍しくありません。
重症の子は手術となるのですが、
手術の前にヘルニアの位置と状態、
それから、ヘルニア以外の問題の可能性
を確認するためにCT検査をします。
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ヘルニアをおこす椎間板は「石灰化」を起こしていることが多く、
石灰化部分はCTで使用するX線で見えるのですが、
脊髄神経自身や石灰化していない椎間板はCTではボンヤリとしか見えません。
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石灰化していない椎間板ヘルニアも多くあるため、
圧迫部位を確定するために「脊髄造影」を行います。
脊髄造影は全身麻酔下で腰を毛刈り消毒して
通常は5番目と6番目の腰骨の間から
スパイナル針という専用の注射針を刺して
脊髄神経の周りを包んでいる膜と脊髄の間に造影剤を注入します。
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↑スパイナル針を腰骨の間から脊髄に刺している状態のCT画像
造影剤を注入してからCTを撮影すると
脊髄神経と膜の間の造影剤がクッキリと映し出されて
脊髄神経の輪郭が見え、圧迫を受けている部分や方向がよくわかるようになります
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.
.
.
ところでこの、スパイナル針は
注射針の穴が「スタイレットワイヤー」という針金?で埋められている2重構造になっていて、刺すときは「穴の無い状態」になっています。
お分かりになられますか?
目的位置に針先が届いてからスタイレットを抜いて造影剤を注入します。
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.
.
.
なんでまた、細かい注射針の構造の話などをしてるかというと、、、
先日、脊髄造影でCT撮影をしまして、
撮影後にCT台の上の使用した覆布や針などを片付けるときに
スタイレットを
軽ぅ~~~く
ぽいっと
台の上に
ひつこいですが
かる~~く
投げるというか
ぽいっと
置くと・・・・・
.
.
.
磁石で上から引っ張られたように
すっと
立った
のです
一緒にいた田中VTとワタクシは
目が点になってしまいました。
.
.
.
.
ま、これだけの話なんですが、、、(^^ゞ
せっかくなんで
次回は椎間板ヘルニアについて
徒然と独り言を、、、
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年09月03日 09:14 | コメント (4)
療法食シリーズ第1弾は、腎臓のお話をしようと思います☆
療法食シリーズは挿絵が少なくなりそうなので、
最初に無意味に院長家に引っ越したマロンの写真でも貼っておきます♪笑。
マロンは腎臓病ではないですよ~。
.
腎臓は、生きていく上でとても重要な役割を果たしている臓器で、
肝臓と共に、まさに『肝腎かなめ』な臓器なのです(^o^)/☆
まず、腎臓は、
尿の産生
......・血液中の老廃物をろ過し、尿中へ排出(ろ過機能)
......・体の水分調整として必要なものを再吸収(濃縮機能)
という重要な役割をしています。
他にも、血圧の調整・ホルモンを作る etcあるのですが、
今回は尿の産生に関連した話をさせてもらいます。
**************************************
腎不全という病気はご存知でしょうか。
腎不全にも「急性腎不全」と「慢性腎不全」があります。
・・・が、急性腎不全については、恐ろしい病気ですが療法食が大活躍する病気じゃあないので、今回はサクッと流しておきます・・・(笑)
ここで私がお話したいのは、「慢性腎不全」です。
徐々に徐々に進行していき、犬猫の死亡要因の上位を占める疾患で、
年齢と共に増えていく病気です・・・。
病院では、もちろんワンちゃんもいますが、
高齢の猫ちゃんが慢性腎不全で通院されている子が多い気がします。
重症度によって様々ですが、2日に1回・1週間に1回など、
点滴に熱心に通われている飼い主様が多くおられて、
飼い主様はさぞかし大変だと思うのですが、ペットへの愛情が伺われ、
私達にもその子に対する愛情のお手伝いができればなぁと思っております(´▽`)/
腎臓はネフロンと呼ばれるものが幾つも集まってできているのですが、
一度傷害を受けたネフロンは元に戻ることはありません。
しかも!
ネフロン全体の約75%以上が傷害を受けないと、
飼い主さんが気付くような症状も出ないですし、
検査をしても顕著に数値として表れてきません。
ということは、症状が出始めた子はすでに腎臓の75%以上を失っていることになります。
恐ろしいですね(;д;)
慢性腎不全と診断されれば、進行を少しでも遅らせる保存療法や、対症療法が基本となり、
その中でも食餌療法は治療の大きな柱となります☆
メーカーによっても違いがあったりしますが、
共通して言える腎不全用のフードの主な特徴は次の通りです。
①タンパク質を制限
タンパク質が体内で分解されると、血液中に老廃物が生成されます。
タンパク質を制限することで排泄すべき老廃物も減り、
傷害を受け、ろ過機能が弱っている腎臓の負担を軽くするために制限してあります。
②リンを制限
リンの制限は腎臓の負担を減らし、腎不全の進行を遅らせることや、
生存期間の延長に役立つことがわかっており、
腎臓の機能低下によって起こる高リン酸血症や上皮小体機能亢進症の改善に役立ちます。
③ナトリウムを制限
ナトリウムの過剰摂取は腎不全の進行に関与する高血圧を招きます。
ナトリウムを排泄する際には、水の排泄も伴うため脱水を起こすことがあり、
腎血流量を低下させ、腎臓機能の低下につながるため制限します。
★当院で扱っている腎臓用処方食★
猫用
ヒルズ k/d ドライ・缶詰(ノーマル・チキンの2種類)
ロイヤルカナン 腎臓サポート
ドライ(ノーマル・スペシャル) アルミ(フィッシュ)・パウチ(ノーマル・フィッシュの2種類)
犬用
ヒルズ k/d 缶詰・ドライ
ロイヤルカナン 腎臓サポート 缶詰・ドライ
当院では、ヒルズとロイヤルカナンの商品を主に使用させてもらっています。
最近は嗜好を変えて、違うメーカーのフードも少しですが在庫しているものもあります。
これです。
↓↓↓
スペシフィック CKW(犬用 写真左)
FKW(猫用 写真右)
病院に置いているのは、どちらもアルミのウェットタイプですが、
犬猫共にドライ製品もあります。
(ドライもサンプルは置いているので、興味のある方はお尋ねください)
もちろん、ここで紹介していないメーカーの腎臓食もお取り寄せ可能です。
腎臓用フードを食べている子で、最近食いつきが悪い・味を変えてみたい等と
お考えの方は、一度先生と相談してみてもいいかもしれませんね☆
先ほどお話したように、75%破壊されて始めて、嘔吐や食欲不振などの症状が出るので、気付いた頃には食欲が落ち、食事療法が上手くいかないなんて事にもなりかねません。
つまり、早期発見が重要なのです!!
毎日一緒に暮らしていく中で、必ず何らかの変化はあると思います。
初期の腎不全の症状として挙げられるのは、水を飲む量が増えてきた・オシッコの量が増えてきた(臭いもあまりしなくなった)・皮膚の張りが無くなってきた(脱水)・便秘などなど・・。
少しの変化に気付くのは飼い主さんにしかできないことです。
水を飲む量でもオシッコの量でも個体差があり、「○○ccじゃないと異常」
なんてことはありません。
その子が普段飲む量、普段の排尿の量に比べて多いのか少ないのか、というのが指標になります。
初期の腎不全は、簡単な尿検査でわかります。
犬種によって多少差はありますが、6~7歳の中年にさしかかった頃には早期発見のため、
定期的に尿検査や血液検査をすることがオススメです☆
腎臓用の療法食でなくても、準療法食として中高齢用の高齢疾患に配慮したようなフードがあるので、そのようなフードに切り替えて予防するのもいいですね☆
写真はサンプルですが、ロイヤルカナンから出ている準療法食です。
左から(犬用エイジングケア・猫用エイジングケア・猫用エイジングケアプラス)
第1回目療法食ブログ・・終了しまーす。
長々と書いてしまいましたが、
最後まで読んでくださった方ありがとうございました☆
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年08月17日 18:44
突然ですが、みなさんはお家のペットにどんなご飯をあげていますか?
わんちゃん、ネコちゃんのご飯には様々な種類がペットショップや、スーパー等で売られていて、
『どのご飯あげればいいんやろ?』
と迷われている飼い主さまも多いかと思われます。
実際、初めて仔犬や仔猫さんを連れてこられた飼い主様にご質問をいただく事もあります。
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↑この2人「世話焼きグレちゃん」でお話したイーちゃんとグレの仔猫時代ですよ~(^0^)可愛い~♪
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販売されている多くのペットフードのパッケージに《総合栄養食》と表示されていると思いますが、この意味おわかりになりますか?
ペットフード公正取引協議会の定めた規約の中で、ペットフードはその目的によって「総合栄養食」、「間食」、「その他の目的食」の3つに区分されます。
《総合栄養食》とは「主食として、ペットフードと水だけで健康維持 や犬猫の成長に必要な栄養素を過不足なく摂取できることが確認されたフード」のことです。
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表記の仕方は様々ですが、例えば↑こんな感じです★
この《総合栄養食》を表記するためには、ペットフード公正取引協議会の定めた基準を満たさなければいけません。つまり《総合栄養食》と表記されていれば少なくとも主食としての最低限の保証はなされているということになります。
《間食》は「間食」「スナック」「おやつ」などと表記され、もちろん主食としては不適切です。給与限度などの記載があり、1日の摂取カロリーの10%以下にしておきたいですね。
《その他の目的食》には「一般食」、「栄養補完食」、「特別療法食」などがあります。
「一般食」はおかずのようなもので、それだけでは栄養に過不足がでます。パッケージが総合栄養食と似たものが多いので注意してください。
「栄養補完食」はいわゆるサプリメントでミネラルやビタミンなど栄養補完に使われるものや、カロリー補給に使われるものです。
「特別療法食」はあとでお話していきますが、特定の病気に栄養的に対応するために栄養バランスが考えられ、獣医師などの専門的なアドバイスにしたがって与えるフードです。健康な動物に与えるには栄養の過不足がでるかもしれませんので、獣医師にご相談ください。
日本でペットフード公正取引協議会による表記のルールがきちんと整備されたのは、実は平成19年なんです! つい最近のことなんですね☆
もちろん、それまでもいろいろな規約がありましたが、基本的にはフードメーカーの任意表示でした。フードメーカーはそれぞれがペットフード公正取引協議会も採用しているAAFCO(米国飼料検査官協会)などの基準を参考にフードの栄養表記などを行っていました。
具体的にペットフードを選ぶには、、、
《総合栄養食》を確認していただき、その子の年齢や体型、体質等に応じて『パピー(キトン)用』・『成犬(猫)用』・『シニア用』・『減量用』などがあるので、情況にあわせて選んで与えてあげればOKです♪
生まれて数ヶ月ほどの子にシニア用を与えていては
必要な栄養が充分取れず発育不良になるでしょうし、
逆にいつまでぇも仔犬(猫)さん用を与えていると
栄養の取りすぎにより、ブクブク太ってしまう恐れがあります。
状況判断を間違った総合栄養食を選ばないかぎり特別な問題になることはないと思います☆
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ここまでは、健康な子の話です。(↑出演:ご幼少のころのコブ&三丸こころ)
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
先ほど少しふれましたが、これからは病気を抱えている子のための、その病気に応じて特別に組成された《特別療法食》というフードについて少しお話しようと思います。処方食という言い方をすることもあります。
名前を聞いたことがある方や、すでにお家の動物に食べさせてもらっている方もおられると思いますが、どんな種類があり、どんな効果を持っているなど、具体的に詳しく知っておられる方は少ないかもしれませんね。
また、「おいしくない」「高い」などあまり良くないイメージがついているのもこの《特別療法食》ですね。
確かに昔は、病気に対する組成ばかりにこだわって、おいしくなかったのが事実だそうで・・・。
しかし最近では、メーカーさんでも「食べてもらわなければ意味がない」との考えで研究・開発が進み、より美味しく効果も上がる特別療法食がどんどん出てきています☆
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↑これは、病院に置いてある療法食のサンプル棚です。
待合室から入院室へつながる階段の一画に置いてあるので、入院している子の面会に来られた時に、ご覧になった方もおられるかもしれませんね。
食餌療法を始めるのに肝心のワンちゃんネコちゃんが食べてくれなければ、全く意味を成さないので、最初にサンプルをお渡ししてお家で食べてくれるか見てもらうのです☆
吉田動物病院で扱っている種類だけでもそうとうな数があります。
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フード倉庫の中は療法食が棚にぎっしり・・・。
私達も新しい療法食が出る度に覚えるのが一苦労な程です(@@;)
食餌は健康の基本となり、療法食は病気を治療していく上で、とても重要な要素になることがあります。
中には食餌療法でしか治療できない病気もあるぐらいです。
様々な病気・症状の度合いに対応したフードが各メーカーさんから出されていて、ドライ・缶詰・パウチなど種類が豊富にあります。
これから、『療法食シリーズ』として様々な病気の療法食を順番に紹介していきたいと思っています☆
私自身勉強しながらお話しようと思うので、時間がかかるかもしれませんが、気長にお付き合いいただければ、嬉しいです☆
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年06月24日 19:54 | コメント (5)
前回までに
吉田動物病院の悪性腫瘍に対する考え
診断のための検査について
お話してきました
実際「診断」と「治療」はクッキリと分かれたものではなく、手術などは治療と診断を兼ねることが多くなりますし、治療経過によって検査検討を加えていくことが多くあります。
治療には「手術」「抗がん剤治療」「放射線療法」「サプリメント」「免疫療法」などがあげられます。
【手術】
悪性リンパ腫などの一部の腫瘍や、既に全身に多数の転移を伴っているケースを除き、多くの腫瘍では手術による腫瘍切除は非常に有効な治療になります。
メリットは
・腫瘍細胞がそのできものに限定していれば、体の中からほとんどの腫瘍細胞を短時間で取り除け、良性の腫瘍では決定的な治療になります。
・切除部位以外に腫瘍細胞が存在していたとしても、体の中の腫瘍細胞の数を大幅に減少できるので、一時的であっても腫瘍の勢いを抑えることが期待できる
・切除した生体組織で病理学的診断が確定的になる
・腫瘍が横取りをしていた空間を取り戻せる
・腫瘍は多くの有害な物質を放出しているので、それを大幅に減らすことができる
・腫瘍組織はもろいことが多く、つぶれるたり、やぶれたりすることによる出血、ショックなどの障害を治療または予防できる
デメリットは
・麻酔に関するリスク
・出血に関するリスク
・周りの重要な臓器を傷つけるリスク
・目に見えない細かい腫瘍細胞は対象外
【抗がん剤治療】
以前にくらべ薬の使い方が洗練されてきたため、腫瘍の種類によってはかなり効果的な結果が得られるようになってきました。また副作用についても多くの動物ではかなり限定的なものに感じられます。
メリットは
・肉眼では見えない腫瘍細胞まで治療できる
・悪性リンパ腫などでは最も有効な治療法になる
・ほとんどの動物で手術や放射線治療のような麻酔を必要としない
・多くの抗がん剤があり、その子の状況に応じて「種類」「投与量」「投与間隔」などを調節しながら投与できる
デメリットは
・副作用と相談しながらの治療になるため、定期的な検査は欠かせない。
・ほとんどで長期の投与が必要(数ヶ月~数年)
・腫瘍の種類や患者によって効果にばらつきがある
【放射線療法】
ある種の放射線は腫瘍細胞が悪性であるほど強く障害をあたえる特徴があります。
この特性を利用したのが放射線療法です。
メリットは
・手術で切除不可能な場所でも治療できる
・手術で腫瘍をすべて切除できなかった、もしくはその可能性がある場合に、残された腫瘍細胞に対し治療ができる
・抗がん剤のように全身ではなく一部分に集中して治療できる
・
デメリットは
・放射線の通過する健康な部分にも障害が出てしまう
・麻酔が必要
・通常複数回の照射が必要
・特別な施設が必要で日本でも数ヶ所しか利用できません。残念ながら当院にも放射線治療施設はありませんので、ご紹介のうえでの治療になります。
【サプリメント】
きのこ類や深海鮫軟骨などから抽出された物質の抗癌作用について研究が進んでいます
抗癌作用についてはまだまだ研究段階ですが、サプリメントのメリットは副作用の心配が極めて小さいことです。
積極的な治療を選択されなかった飼い主様にも受け入れやすいと思います。
動物用に製品化されたものも多くありますが、法規制がとどきにくい製品であるため使用にあたっては必ず獣医師にご相談ください。
当院も動物用サプリメントを取り扱っています。
【免疫療法】
近年、注目されてきた治療法です。
腫瘍細胞は健康な体でも次々と発生し、その暴走しかけた細胞を体の免疫がくまなく発見排除しているので健康が維持されているという考え方にもとづく治療法です。
この免疫力を担っている一部の白血球や抗体とよばれる物質を体の中に増やしてあげる治療を免疫療法といいます。
広い意味ではサプリメントも免疫細胞を刺激する免疫治療になります。
まだまだ開発中の治療法で、
患者の免疫細胞を取り出し体外で活性化して投与する方法や、
患者から切除した腫瘍細胞から免疫を刺激する抗体を作り出して投与する方法や、
癌を攻撃すると考えられる細胞や抗体を生体内で持続的に作るように教え込む方法(癌ワクチン)など
多くの実験的治療が試みられ、効果が認められたという報告が多く出てきています。
今後、主力の治療法となるかもしれません。
当院ではまだ経験の浅い方法です。
****************************************************************
以上、3回にわたり悪性腫瘍について話させていただきました。
デリケートな問題なので、ブログにする上で非常に神経を使ったつもりです。
多くの方々が多くの考え方を持っておられるので、あくまでも「吉田動物病院の考え」としてお読みいただければ幸いです。
説明はあくまでも一般論にとどめています。個々の動物に関しては飼い主様と獣医師の話し合いの上に診断治療を進めていくことは言うまでもありません。
悪性腫瘍 → 死 → 何をやってもしかたがない
手術 → 痛い → やらない
抗癌剤 → 怖い → やらない
と、短絡的に考えるのではなく、辛くても腫瘍に侵されているかもしれないその子の体に何が起きているかを出来る限りつぶさに見つめていき、飼い主様と獣医師が話し合い、「できること」をひとつひとつ選択していくというのが理想ではないかと思っています。
もちろん十分ご考慮されたうえで飼い主様が積極的な治療を希望されないというお考えであれば、その御決断は尊重すべきと考えています。
悪性腫瘍の治療に積極的に取り組むようになって、いろんな感想を持っています。
非常に残念なことですが、多くの患者さんは死の転帰をとられます。
しかしながら飼い主様と獣医師が協力して「その子らしい時間」を少しでも多く過ごさせてあげられるかが非常に大切だと感じています。
そして、ご自分のできる目一杯の治療を選択され、
迷いながらも最後まで治療をされた飼い主様が
わが子の最後のときをお迎えになられたとき、
悲しみ中に
「できることは すべてしてあげた」
という
深く悲しいことなのだけれども、、
獣医師の勝手な思いかもしれませんけれども、、
ある種の充足感に満ちたご表情が垣間見られることを
獣医師として励みに思っています。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年02月12日 10:29 | コメント (0)
近年、腫瘍の診断、治療に関しては飛躍的な進歩が見られます。
吉田動物病院でも、10年以上前には抗がん剤の治療などを積極的に行っていたわけではありません。
獣医師としても「抗癌剤」に対して「怖い」というイメージがあったのはたしかです。
しかし、抗癌剤の治療の進歩を詳しく調べていくと、吟味して使っていくことで、かなりの患者さんで有効な日々を確保できることがわかってきました。
それ以後当院では抗癌剤を含めて、腫瘍に対し積極的な診断と積極的な治療を心がけてきました。
実際、抗癌剤治療などを積極的に行ってみての感想は、副作用は限定的で血液検査などでしっかりモニターを行っていけば、思っていたほど苦痛を訴える患者さんは少ないというものでした。
では、吉田動物病院では腫瘍に対して具体的にどういう診断治療を行っているかを揚げていこうと思います。患者さんは状態が多岐にわたるので、個々の病状に応じて下記の診断治療を組み合わせていくことになります。
まずは「敵を知る」ことです
出来るだけ苦痛なく、必要最小限の効果的な治療をするため
検査を行い可能な限り多くの状況を知ることが必要です。
緊急の場合は治療と並行しての検査となる場合も多くあります
・できものが在るのか無いのか
・できものの状態は(大きさ、数、形、等々)
・腫瘍なのか、腫瘍でないのか
・腫瘍であればどんな腫瘍なのか
・転移は確認できるか
◎問診
よくその子をご存知の飼い主様のお話は病気の状態を知るのに非常に重要です
◎視診、聴診、触診など
獣医師の五感をフルに使った診察は非常に重要と考えています
◎画像診断
多くの画像診断機器が開発され、最も進歩が目覚ましい分野です
[レントゲン]
通常のフイルム撮影、造影剤を飲んでいただくこともあります
[エコー検査]
超音波で主に心臓、腹腔内臓器の状況などを観察します
[フレキシブル内視鏡]
いわゆる胃カメラです。
動物のサイズにもよりますが、
喉~十二指腸の内側、直腸~大腸の内側、
鼻腔の後ろ側
気管、気管支の内側
を見ることができます
麻酔が必要となります
[硬性内視鏡]
動物のサイズによりますが、
腹腔内、胸腔、鼻腔、尿道、膀胱などを見ることができます
麻酔が必要となります
[CT検査]
X線により、体の断層を撮影します
前後の構造物が重なって見える通常のレントゲン撮影より極めて細かな状況が判断できます。
腫瘍がどこに、どういう状態で存在するのか、転移はあるのかをより細かく判断します。
麻酔が必要となります
多くの症例で血管内造影剤を注射します
[MRI検査]
磁気を使って、体の断層を撮影します
特に脳、脊髄など神経系に関して非常に有用な画像を得ることができます
当院にはMRI施設がありませんので、該当施設へご紹介の上の検査となります。
◎血液検査(尿検査)
主に、腫瘍に侵された動物の状態や、治療に対する反応を見るために実施されます
[血液一般検査・生化学検査]
主に動物の体調のチェック、麻酔前後の全身状態のチェック、抗がん剤治療などの副作用のチェックを行います。また幾つかの検査の組み合わせで、どこの臓器が侵されているのかを絞り込みます
[腫瘍マーカー検査]
まだまだ実用性は低いですが動物でもいくつかの検査が提唱されています。
◎生体病理検査
腫瘍がどういう性格のものかを判断するにはぜひとも必要な検査です。
[細胞診]
注射針などを使って、腫瘤の細胞を採取し、積極的な治療が必要なものかを判断します
[生体組織検査]
主に麻酔をかけて、腫瘤の一部、もしくは全部を切除することによって、腫瘍であるのかどうか、どんな種類の腫瘍か、を判断します。
腫瘍の治療にあたり最も重要な検査になります。
その他、稀に行われるいくつかの検査法がありますが、上記の検査が通常多く行われる方法になります
これらの検査によって
・腫瘍なのか、他の病気なのか?
・どんな種類の腫瘍なのか?
・どこか他の部位にも腫瘍ができるのか?もしくはできているのか?
・どのような治療法が可能なのか?
・治療しなければ、どのくらい生きることができるのか?
・治療によって、どのような種類の余命があるのか?
を判断します。
その上で飼い主様としっかりお話をさせていただき、治療方針を決めていきます。
もちろん治療の経過によっては、検査やご相談を重ねて治療方針を修正していきます。
次回は治療についてお話したいと思います。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年02月08日 10:36 | コメント (0)
今回は少しデリケートなお話です。
吉田動物病院では腫瘍の治療を積極的に行っています。
レントゲン・エコー・CT・内視鏡などによる画像検査や、
細胞診・生体組織検査による病理検査などを経て診断を行い
診断内容に基づき飼い主様と話し合いの上
手術による切除、抗がん剤による内科治療、放射線治療施設へのご紹介などを行っています。
腫瘍、特に「癌」や「肉腫」とよばれる悪性のものは非常にやっかいな病気です。
腫瘍の種類にもよりますが、早期発見であれば根治に近い状態まで治療できることがあります。
しかし動物の場合は多くが進行した状態で飼い主様が異変に気づくケースが多く、スタートの時点で不利な状況になることになります。
「この子は悪性の腫瘍に侵されています」
この宣告をうけられた飼い主様のお気持ちは察するに余りあります。
多くの飼い主様が最初に見せられる表情は「ショック」そして「あきらめ」です。
たしかに、進行した悪性腫瘍を完治させることはかなり難しいことです。
しかし、その子にも残された命があります。
あくまでも「その子らしく」残された時間を有意義に過ごさせてあげるため、
「何かやってあげられることはないか」をしっかり検討していくべきではないかと当院では考えています。
無理やり長生きさせるのではく、あくまでも「その子らしい時間」をどう確保していくかがテーマになります。
腫瘍に侵されはじめた体です。闘う相手は一筋縄ではいきません。治療には一時的に苦痛や危険を伴うものが多くあります。それでも、その峠を乗り越えて得られる貴重な「その子らしい時間」はかけがえのないものではないでしょうか。
もちろん「腫瘍と闘わない」という選択もあって当然です。
目の前にある現実に目をつむってしまうのではなく、しっかりと受け入れられた上で、積極的な治療を選択しないと決断されるお気持ちは十分尊厳されるべきです。
当院では飼い主様のお考えや、もちろん経済的なご事情なども尊重したうえで、獣医師が治療のご提案を行っていきます。
次回はもう少し具体的な話をしようと思います。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2009年02月06日 10:37 | コメント (0)
すっかり季節は秋になりましたが愛犬や愛猫の体調はいかがでしょうか?
さて獣医師は医師とは異なりさまざまな動物、さまざまな病気を診察・治療しなければなりません。しかし一人の獣医師が全ての病気に精通するのは非常に困難です。
当院では「画像診断」に力を入れている吉田院長を筆頭に「外科・整形外科」は作野副院長、「腫瘍科」は横内先生、また木津の竹本先生は「エキゾチックアニマル、CT」と、各獣医師がそれぞれ興味のある分野の勉強に取り組んでいます。
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病院のワン達。彼らも皮膚のトラブルで治療を受けることも・・・
.
私自身は学生時代より皮膚科の講座に在籍し、卒業後も病院の理解のもと皮膚科の国内外の学会やセミナーに参加・発表させていただいたり、アレルギー性疾患に力を入れているオハイオ州立大学の皮膚科講座に短期留学させていただいたり、定期的に皮膚科専門の病院にお邪魔させていただいたりと、家族の一員である動物達によりよい治療が行えるよう努力しています。
同じように見える皮膚疾患でも細菌や真菌、寄生虫が原因となっている場合、アレルギー性疾患、ホルモンや代謝の異常、免疫介在性疾患と原因はさまざまです。初診時にきっちりと原因をつきとめ治療計画を立てていくには1時間ほど時間がかかります。通常の診察時間内では時間が取りにくいため、11月より予約にて皮膚科外来を行うこととなりました。
なかなか皮膚炎が治らない、だんだん悪くなっているようだ・・・、あるいはゆっくり診察を受けたいと希望される場合は、直接あるいは電話にて前日までにご予約ください。
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顕微鏡で寄生虫がいないか、細菌やマラセチア(カビの一種)等がいないか調べます
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皮膚科検査では少し毛を抜いたり皮膚表面をかき取らせていただきます
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【皮膚科外来診察日】
月、火、水、木、土
PM1:30~PM3:30
【来院時のご注意】
・来院前日までに皮膚科問診用紙に症状のご記入をお願いします。
(問診表をFAXで送らせていただく、あるいは送っていただくことも可能です。)
・シャンプーはせずに来院ください
(皮膚が洗浄された後では検査が困難な場合があります。)
・今まで行った血液検査や皮膚科検査等の結果をお持ちでしたらご持参ください。
(当院で検査を行っている場合はご持参いただかなくても結構です。)
・犬猫以外の皮膚疾患は専門外となり受け付けておりませんのでご了承ください。
................................................................................................吉田動物病院 奥村 順子
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2008年10月25日 12:58 | コメント (8)
今回は前回に引き続きアレルギー性皮膚炎について、
よく質問される
「うちの子、アレルギーですか?」
「血液検査をすればわかりますか?」
「治るの?」
という疑問について考えてみましょう。
猫にもアレルギー性皮膚炎があり、このように左右対称に側腹部が脱毛することも・・・
.
*************************************************************
.
Q1.
「うちの子はアレルギーなのか?」
A1.
アトピー性皮膚炎では前回紹介したような特徴的な症状と、アレルギー以外の痒みのある皮膚疾患(寄生虫や感染症)でないかどうかを検査し、アレルギー以外の痒みのある皮膚炎を治療後も痒みが残るようであれば「アトピー性皮膚炎」と診断します。
食物アレルギーは原因だと疑われる今までに食べていた食物(主に肉類や乳製品等のたんぱく質)を除いた食餌を2ヶ月ほど与え改善があるか、またもとの食餌にもどして症状が再発するかどうかで診断を行います。
Q2.
「血液検査で診断できるのか?」
A2.
血液検査ではアレルギーの際に上昇する好酸球(※1)の数を調べたり、アトピー性皮膚炎の原因となるハウスダストや花粉に対してIgE(※2)が上昇しているかどうかを調べアトピーの体質があるかどうかを調べることができます。しかし皮膚症状のない動物でもIgEが上昇していることもあり、血液検査だけでアレルギーかどうかを診断することはできません。
※1;白血球は何種類かに分類され、その中の1種類に好酸球がある
※2;体の防衛をつかさどる免疫機能の中で重要な仕事をしている何種類かの「抗体」のうちの1つ
原因となっているアレルゲン(アレルギー原因物質)を探すためにこのような血液IgE検査を行うこともあります
Q3.
「治るのだろうか?」
A3.
ノミアレルギーや食物アレルギーでは原因となるノミや食物との接触をさけ、摂取しなければ症状は再発しないでしょう。
しかしハウスダストや花粉が原因となるアトピー性皮膚炎では接触を避けることが困難なので、生涯にわたり病気と付き合っていく必要があります。
*******************************************************************
近年動物にもアトピー性皮膚炎は増加しています。
「うちの子はどうだろうか?」
「何かいい治療法はないか?」
「今の治療で大丈夫かしら・・・?」等、
何か不安があれば診察時にご相談下さい。(ブログでの質問は字数に制限があるためお受けできませんので、ご了承下さい。)
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私はアレルギーじゃないけど毛が密なので夏は皮膚炎になりたすいの・・・Byエヴァ
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2008年10月24日 09:17 | コメント (0)
前回は「膿皮症」についてお話させていただきました。
今回は2回にわたり、年々来院件数の増えているアレルギー性皮膚炎についてお話しさせていただきます。
通常アレルギー性皮膚疾患は、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、ノミアレルギーの3つに分けて考え、治療していきます。
脇が赤くただれています
『アトピー性皮膚炎』は遺伝的な素因があり(日本では柴犬、テリア、レトリバー、コッカ スパニエル、ブルドッグ等の犬種に多い)、1-3歳齢で顔や耳、肢、脇、鼠径部を痒がり、赤くなったり毛が抜けるなどの症状がみられるようになります。春から夏にかけて症状が悪化することが多いかもしれません。室内のハウスダストやさまざまな花粉等が痒みを引き起す原因となります。
時間がたつとこのように皮膚が分厚く(苔癬化)、黒く(色素沈着)なってきます
『食物アレルギー』は主に食餌中に含まれる肉類や大豆等の蛋白質に対するアレルギー反応で、アトピー性皮膚炎と症状が似ているため症状だけでアトピーか食物アレルギーかを見分けることは困難です。しかしアトピーとは異なり1歳以下の若い動物や高齢の動物にも発症し、季節的な変化はありません。アレルギー性皮膚炎の中では私達が考えるほど多い病気ではありません。
『ノミアレルギー』は腰背部から尾にかけて毛が抜けたり皮膚が赤くなったり、小さな赤い湿疹がみられます。通常このような症状と強い痒みがみられ、ノミやその糞が認められれば「ノミアレルギー」と診断し、治療を行います。しかし寄生数が少なければノミを見つけることができない場合もあり、そのような場合には試験的にノミの駆除を行い、改善があるかどうかみていきます。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2008年10月15日 08:53 | コメント (0)
動物病院には毎日さまざまな理由で動物達が来院します。
ワクチン接種や健康診断、フィラリア予防のために来院した元気な子達もいれば、「元気、食欲がない」「下痢をした」「咳をしている」「足を挙げて痛そうにしている」「眼をショボショボさせている」「できものができた」等々の体調不良を訴えて来院されるケースも多々あります。
今回は「体を痒がる」「毛が抜けた」「湿疹ができた!」ために来院された動物の皮膚炎についてのお話です。
「痒い」「脱毛している」「湿疹のある」皮膚炎といってもその原因はさまざまです。
よく「痒がっているからうちの子はアトピーかしら?」「食べ物が原因ですよね?!」という質問を受けます。確かに近年動物でもアレルギー性疾患は増えていますが、一番多い皮膚疾患は感染性疾患である「膿皮症」ではないでしょうか?
『表面性膿皮症(ホットスポット)』 犬が咬んだり舐めたりすることで急性に症状が悪化します
犬の膿皮症では多くの場合皮膚に常在するブドウ球菌(Staphylococcus intermedius等)が増殖し、感染を起したために皮膚に炎症が起きます。
痒みの程度はさまざまで、「体をずっと舐めている」という強い痒みを伴う場合もあれば、本人がほとんど気にしていない場合もあります。毛が抜け皮膚が赤くなっていたり、膿を持った黄色の湿疹やかさぶた、フケなどがみられます。
では何故菌が増殖、感染するのでしょうか?
まず1つ目として菌が増殖しやすい環境が考えられます。毛が密で長毛の犬が夏場に手入れ不足で風通しが悪くなってしまっていた(あっ、私の愛犬エヴァのことではないでしょうか・・・反省)、あるいはパグやブルドッグさんの顔や尾のように皺が深い場合などが考えられます。
2つ目として皮膚の毛穴や体表で生活する寄生虫(毛包虫や疥癬)が増殖、感染したため二次性に細菌の感染が起きる場合があります。
3つ目としてホルモンや代謝の異常、アレルギーなどの基礎疾患があり皮膚のバリア機能が弱くなっている可能性が考えられます。
通常膿皮症の治療では抗生物質の内服と殺菌性のシャンプーを使用します。
また治療を成功させるためには菌が増殖、感染した原因を調べて治療を行わなくてはいけません。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2008年10月10日 18:42 | コメント (3)
リンゴにご注意ください。
最近、当院の近辺でおばあさんがカゴに入った甘~い林檎の訪問販売に、、、、??
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来るわけないやん!
.
.
年に何回か、
食道閉塞のワンちゃんが担ぎこまれてきます。
つまり飲み込んで喉を通り過ぎた物が胃に入る前に詰まっちゃう問題です。
大概、小型~中型のワンちゃんで
時間は午後の診察が終わる間際っていうのが多いです。
そして、詰まっているもので最も多いのが
「リンゴ」と「ナシ」
なんです。
どういうわけなんでしょう?
あの、堅さ加減が詰まるのに絶好なんでしょうか?
うちの病院が特殊なんでしょうか?
本当にリンゴが多いです。
次に多いのが「犬ガム」で、リンゴ、ナシ、ガムでほとんどを占めます。
先日も土曜の夜の勉強会の最中に
リンゴを食道にひっかけたワンちゃん担ぎこまれました。
お勉強を中断した獣医師6人がかり(@_@)で深夜の内視鏡処置をしました(^^)v
詰まっているリンゴは皮がむかれた状態でゴルフボールくらいの大きさのことが多いです。
ワンちゃんはヨダレを垂らして「ウングァ、ウングァ」してることがほとんどですが、ひっかかっているのが胃の入り口付近だと結構平気な顔をしていることもあります。
うまくいけば、時間とともに軟らかくなって、胃に落ち込むことも期待できますが、長時間とどまることで食道に炎症を起こして食道狭窄(食道の一部が引きつれて異常に細くなること)を起こす心配があります。
これは治療がうまくいった後でも注意が必要です。
さあ治療ですが、消化管内視鏡、俗に言う「胃カメラ」による処置となります。
麻酔のために必要な検査、処置後に、麻酔をかけます。
まずはとりあえず、内視鏡そのもので軽く押してみます。
たいていはダメです。
無理をすると食道が破れますし、心臓の上でひっかかっていることも多く大血管に損傷をあたえれば命とりです。
鉗子(かんし)でつかもうとしてもサクッと崩れます。
じゃあ、どうするかというと
「小さくします」
内視鏡にはチャンネルといって作業用の細長い鉗子などを通すトンネルがついています。
チャンネルに異物をつかむ鉗子を通してリンゴを削っていきます。
しかし、この作業が地道な作業です。
なんせ、内視鏡の中を通すタイプなんで、つかむ部分が大きくても3mm?ほどなんです。
内視鏡チャンネルを通さない大きめの鉗子も使いますが、内視鏡を通さないと先端の動きをコントロールできません。
毎回あれこれ試すのですが、派手な動きは危険ですし、結局「地道」が今のところ最善の方法です。
どなたか、いい方法を知っておられる獣医さん、もしくは医療関係のお方がいればコメントをお願いしたいくらいですm(__)m
どうも、人の医療では内視鏡で異物を処置することが少ないようで、異物に関する道具が未発達に感じられます。
地道に1時間ほど彫刻?作業をすると、なんとか胃の入り口を通すことのできる大きさとなり、リンゴさんに胃の中に入ってもらいます。
上の画像はリンゴを取り除いた場所ですが、食道粘膜の炎症(赤い部分)がうかがえます。
この炎症が引きつれを起こすと狭窄になります。
食いしん坊のワンちゃんがいてはるご家庭では、
「リンゴの置きっぱなし」
にご注意です!
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2008年01月20日 08:33 | コメント (4)
朝の冷え込みがこたえる腰痛持ちのDr.Xです。
この季節になると思い出す犬の病気があります。
胃拡張捻転症候群です。
僕が経験した子が冬に多かったので、この季節に思い出すんですが、
冬の病気というわけではないようです。(^^ゞ
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胃拡張捻転症候群は、急性におこり、短時間で死に至る非常におそろしい病気です。
胸の深い大型犬(アキタ、コリー、グレードデン、アイリッシュセッター、アイリッシュウルフハウンド、ニューファンドランド、ロットワイラー、セントバーナード、スタンダードプードル、ワイマラナーetc)に起こりやすい問題です。親兄弟にこの病気の経験がある場合は特に危険です。大型犬は日頃から予防策をとること、症状を知っておいて、いざというときに迅速に対処することが大事です。
30分、1時間、が生死をわける時間になります。
【どんな病気?】
病気の流れをざっと照会します。
①多くの場合、大量の食餌や水と同時に摂取した空気や、胃内で発生したガスがなんらかの原因で出口を失い、まず「胃拡張」を起こします。
②拡張していく胃は腹腔の中で隙間を求めて回転をはじめます。
「SURGEON26(インターズー)」より
③回転(胃捻転)をおこすことで、完全に胃の入口と出口はふさがれます。
④胃内の細菌によりガズがさらに発生し、さらに胃拡張が進行します。
⑤拡張した胃によって大血管(後大静脈や門脈)が圧迫されたり、一緒に脾臓が捻転したりして、全身の血液循環に異常が出ます。
⑥結果、急激に多くの臓器に重大な障害が出て、ショック症状から死にいたります。
食後数時間以内、多くは夜間に発生します。吐き気やよだれが出て、落ち着きがなくなり、呼吸が浅く速くなり、肋骨のすぐ後ろ(特に左側)からお腹が張り出してきます。
なんとなく元気がないなど曖昧な症状のケースもあります。
捻転が重度の場合は急激にショック状態に陥り、犬はぐったりして、歯ぐきが白くなり、脈(内股でわかります)が速く弱くなります。こうなると一刻も早く治療を始めないと死にいたります。
治療は軽度の場合は、皮膚の上から針を刺し胃のガスをできるだけ抜き、さらに口から管を通してガスを抜けば、捻転が整復されます。しかしながら多くのケースではガス抜きがうまくいかず、点滴などで状態を安定させてから手術となります。
手術内容は「胃捻転の整復」「胃の洗浄(多くは口から)」「壊死の恐れのある部分がある場合、その部分の切除(胃壁、脾臓など)」「胃を体壁に固定(再発防止)」からなります。
手術をせずに整復できた場合でも高確率で再発しますので、状態が安定したらなるだけ早く胃固定手術をお勧めします。
最後に胃拡張捻転症候群の一般的に提唱されている「危険因子」と「予防策」をまとめておきます。
【危険因子】(かならずスベテが当てはまるものではありません)
・大型犬
・雄犬
・中~高齢
・痩せている
・親犬や兄弟犬などの近親に胃捻転経験がある
・1日1回食
・過食、早食い、一度に大量の水を飲む
・食後すぐの運動
【予防策】
・食餌前後(1時間くらい)の運動は避ける
・1回の食餌量を減らす(1日2~3回食)
・食餌と同時に大量の水を飲まない
・おちついて食餌ができる環境を整える(多頭飼いの場合は個別に食餌)
・危険犬種では前もって胃固定処置をしておくのも一つの方法です(当院では腹腔鏡による手術創の小さな胃固定手術を行っています。また避妊手術な時に同時に行うのもいいでしょう。)
・緊急の場合に備えて夜間病院のリストをチェックしておく
いくつか紹介しておきます。どの病院も必ず前もって電話連絡してください。
『吉田動物病院夜間緊急診療』(21~23時) うちの病院です(^^ゞ
電話090-1675-4402
『南京都夜間動物診療所』(22~2時)
京都府久世郡久御山町佐山西の口10-1 日本ファミリービル1F
電話0774-44-3139
『ネオベッツERセンター』(21~5時)
大阪市東成区中道3-8-15
電話06-6977-3200
『北摂夜間緊急動物病院』(20~3時)
大阪府箕面市船場東2-3-55
電話072-730-2199
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年12月14日 08:55 | コメント (5)
前回の続きです。
認知症の真の原因はまだわかっていませんが、
早期発見による生活習慣の改善、サプリメントの利用などで、
少しでもこの困った問題に「先手の対策」を行ってください。
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初めから、こんなことを言うのはどうかと思いますが、
認知症そのものを「治す」というのは不可能です。
どちらかというと、「付き合い方」を学ぶことになります。
また、子犬と違って老齢犬は対策一つ一つに対する反応が鈍いです。
とにかく早め早めの対策を心がけましょう。
①まずはその子のコンディションを考えましょう
老齢に伴い
・認知(見る、聞く、臭う、時間感覚、、、etc)能力が低下する
・基礎体力が低下する
・老齢に伴う疾患による痛みや不快感が出る
⇒ 安心度や快適度が低下する
⇒ 不安傾向や攻撃的傾向が増大する
ということが起きてきます。
まず初めに注目していきたいのは
「老齢に伴う疾患による痛みや不快感」
です。
歯痛、腎不全、ホルモンの異常、心臓病、腫瘍、神経病 などなど
が、下地にあって不快感や痛みから「認知症的」な症状を示していることがあります。
これは、十分対策できる余地のある問題です。
まず、ここをしっかり調べておきましょう。
もし疾患が発見されれば治療をしっかりやってあげることで、不安や不快を軽減することが期待できます。
②生活習慣を考えましょう
早い段階から生活習慣をコントロールしていけば、認知症の症状を緩和できるかもしれません。
●歩行が可能ならば、外界の刺激と歩行機能維持のため、できる限り散歩させてください。毎日定時に行うことが大切です。
●晴れている日は、できる限り日光浴をさせます。日光には体内時計を調節する効果があります。ただし、熱射病などには十分注意してください。
●スキンシップを大切にしてください。認知症犬の多くは、視力、聴力が極度に低下していますが、触覚はしっかり残っていることが多くあります。頭、顔、頚部、背中などのスキンシップで確認させてあげてください。常に触る場所の順番を一定にしておき、必ず同一手順でスキンシップしてください。
●認識能力が低下しているので、毎日のスケジュールは単純化してメリハリをつけ「昼は昼らしく、夜は夜らしく」します。上記の管理(散歩、日光浴、スキンシップ)はできるだけ定時に行うようにしてください。
●食餌は食べているようで、うまく食べられていないことがありますので、注意してください。老齢権は脱水状態になりやすいので水の飲む量にも十分注意が必要です。(飲んでいるようで、ほとんどこぼしていることがあります)
●体温調節機能が低下しているため、気温の管理には十分注意してください。
●視覚、聴覚が低下していますので、突然触ったりすると反射的に咬みつくことがあります。攻撃性が出たのではありません。その子に近づく方向をなるだけ一定にして、ご自身がその子に認識されてからスキンシップをとるようにしてください。
③夜鳴きの対策
●まず可能なかぎり夜は「鳴き声が漏れにくい」場所を確保したほうがよいでしょう。もちろん上記のように体温調節などがうまくいかない動物なので、気温、湿度は十分に考慮した場所とします。手間と場合によってはコストもかかりますが、大きな効果のある治療がなかなかない中で緊急避難としてはやむをえないと思われます。場合によっては「家の玄関側に居た子を裏側にする」だけでご近所や飼い主様自身のストレスを減らすことができたケースがあります。柔軟に考えていきましょう。
●夜鳴きについて「睡眠薬」を希望されるケースが多いですが、人で扱われているいわゆる睡眠薬は「睡眠導入薬」です。効果としては2~3時間とお考えください。覚醒時期に錯乱されるケースもあります。長期間作用の薬もありますが、この場合は次の日の日中までふらつきが残るケースもあります。また内服薬の場合はその子によって効果の出方が様々で、なかなか適当な薬の量を算定できません。という理由で、睡眠薬の助けを借りるのは最後の手段と考えていただいたほうがいいかもしれません。
●日本では明らかに日本犬(柴犬がもっとも多い)および日本系雑種に認知症が多く見られます。前述の犬で認知症を発症している老齢犬では、血液中の脂肪酸(EPAやDHA)が発症していない老齢犬とくらべて明らかに減少しています。しくみはよく分かっていませんが、そういった目的で開発された犬用のサプリメントを早期から給与することで症状の抑制がみられるかもしれません。
●その他、不安傾向を改善する向精神薬も利用可能です。
④その他の対策
●症状の進んだ犬は、角があるスペースではそこに引っかかってしまい身動きがとれなくなることがあります。飼育スペースに角がないように「お風呂マット」などで丸くするのがいいかもしれません。
●認知症の犬は上にもお話したように、視覚、聴覚などが極度に低下しても、触覚だけは過敏になって、今まで以上に皮膚に敏感になることがあります。排泄物等で体が汚れると鳴きだします。清潔にするよう心掛けてください。
●上でも話をしましたが、柴犬などの日本犬は高確率で認知症を発症します。②の生活習慣などは若いうちから心がけていったほうがいいでしょう。
はっきりとした認知症の症状が出始めた犬の余命は残念ながら半年ぐらいといわれています。
その子に応じた対策は多種多様で、ブログ上ですべてご説明しきれるものではありません。
少しでも認知症の兆候がみられたら、家族の皆様が「追い込まれる」前に獣医師にご相談ください。
このブログが認知症の早期発見と、幸せな「最後」のお手伝いになればと思います。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年11月21日 10:25 | コメント (8)
「犬の睡眠薬が欲しいんですけど、、、」と
目の下に“くま”をつくった飼い主様が来院されることがあります。
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事情をお聞きすると
「もう年寄り犬なんですけどね、夜になるとずぅ~~っと鳴いてるんです。ご近所に迷惑になるんで、鳴きだしたら怒りにいくんですけど、しばらくしたらまた“わぉぉぉ~ん わぉぉぉぉ~~ん”って鳴きだすんですよ。私たちにも生活がありますし、まいってしまいました。」
というような感じです。
犬の高齢化現象が進むとともに、老齢に伴う疾患が重大な問題になってきています。
中でも飼い主様の日常生活に多大な影響を与える問題が犬の認知症による「深夜の夜鳴き」です。
認知症の症状にはいくつかのパターンがあります。
多くの子は複合的にいくつものパターンを示すことが多いようです。
①方向感覚障害
……いつもの道や家の中で迷子になったり、行き詰ったりする
②相互関係障害
……飼い主さんや仲のよい子と遊ばなくなる。
……愛情を要求しなくなったり、過剰に要求したりする。
……苛つくことが多くなる。 等
③睡眠覚醒障害
……日中の睡眠が多くなり、夜間の徘徊や夜鳴きが増加する。
④しつけ障害
……排泄の失敗。
……号令に対する反応の低下。 等
⑤活動性障害
……活動量の低下。
……グルーミングの低下。(同じ場所を舐め続けるような「常同的」な行動は増加傾向)
……散歩中の探し回るような行動の低下。
……無目的にみえる徘徊。
などが認知症の症状としてあげられます。
そして、この中でも③の「睡眠覚醒障害」が飼い主様をもっとも追い込む問題になることが多く思います。
いくつかの犬の認知症スコア(認知症点数)が提唱されていますので、そのうちの一つを紹介しておきます。10歳をこえるワンちゃんで「最近、年とってきたな~」と感じられるなら一度点数をつけてみてください。
犬の認知症スコア(合計31点以上の場合は認知症と判断し、対策を強く考え始める指標になります)
質問1. 食欲・下痢
① 正常 1点
② 異常に食べるが下痢もする 2点
③ 異常に食べて、下痢をしたりしなかったりする 5点
④ 異常に食べるがほとんど下痢をしない 7点
⑤ 異常に何をどれだけ食べても下痢をしない 9点
質問2. 生活リズム
① 正常(昼は起きていて夜は眠る) 1点
② 昼の活動が少なくなり、夜も昼も眠る 2点
③ 昼も夜も眠っていることが多くなった 3点
④ 昼は食事時以外はぐっすり眠り、夜中や明け方に突然起きて動き回る。制止がある程度可能 4点
⑤ ④の状態を人が制止することが不可能な状態 5点
質問3. あとずさり行動や方向転換
① 正常 1点
② 狭いところに入りたがり、進めなくなると何とか後ずさりする 3点
③ 狭いところに入ると全く後ずさりできない 6点
④ ③の状態で、部屋の直角コーナーでひっかかるが、なんとか方向転換できる 10点
⑤ ③の状態で、部屋の直角コーナーでひっかかって方向転換できない 15点
質問4. 歩行状態
① 正常 1点
② きまった方向(斜め)にふらふら歩き、まっすぐ歩けない 3点
③ きまった方向にのみふらふら歩き、旋回運動(大きく円を描くように)になる 5点
④ 旋回運動(小さめの円)しかできない 7点
⑤ その場でグルグルまわるだけ 9点
質問5. 排泄状態
① 正常 1点
② 排泄場所を時々間違える 2点
③ 所構わず排泄する 3点
④ 失禁する 4点
⑤ 寝ていても排泄してしまう(垂れ流し状態) 5点
質問6. 感覚異常
① 正常 1点
② 視力が低下し、耳も遠くなっている 2点
③ 視力・聴力が明らかに低下し、臭いを気にする 3点
④ 耳がほとんど聞こえなくなり、さらに臭いを気にする 4点
⑤ 臭覚のみが異常に過敏になっている 6点
質問7. 起立姿勢
① 正常 1点
② 若い頃より尾と頭部が下がっているが、ほぼ正常の起立姿勢をとることができる 2点
③ 尾と頭部が下がり、起立できるがアンバランスでふらふらする 3点
④ 長時間ぼーっと起立していることがある 5点
⑥ 異常な姿勢で寝ていることがある 7点
質問8. 鳴き声
① 正常 1点
② 鳴き声が単調になる 3点
③ 鳴き声が単調で、声がより大きくなる 7点
④ 真夜中から明け方の決まった時間に突然鳴き出すが、ある程度制止ができる 8点
⑤ ④と同様であたかもそこに何かがいるように鳴き出し、まったく制止できない 17点
質問9. 感情表現
① 正常 1点
② 他人および動物にたいして、何となく反応がにぶい 3点
③ 他人および動物にたいして反応しない 飼い主には正常に反応する 5点
④ ③の状態で飼い主にのみかろうじて反応を示す 10点
⑤ ③の状態で飼い主にも全く反応がない 15点
質問10. 学習した行動(「お手」「待て」など)・習慣行動(おしっこは決まった場所で、、など)
① 正常 1点
② 学習した行動あるいは習慣的行動がたまにできなくなる 3点
③ 学習した行動の一部あるいは習慣的行動の一部がずっとできなくなっている 6点
④ 学習した行動あるいは習慣的行動がほとんどできなくなっている 10点
⑤ 学習した行動あるいは習慣的行動がすべてできなくなっている 12点
合計 点
診断としては31点以上に認知症が疑われますが、11点以上あれば初期対策を始めたほうがいいでしょうね。
次回は、対策についてお話しようと思います。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年11月19日 18:12 | コメント (2)
先日、このブログでお話いたしました「去勢手術」についての続編です。
リタママさんから質問をいただきました「片方だけの去勢手術」について、コメントだけでは説明不足なため新しくエントリーします。
何の話かいな?とお思いの皆様におかれましては、お手数ですが10月12日のブログとコメントをご確認ください⇒クリック
.
①そもそも停留睾丸とはなんぞや?
雄の睾丸(きんたま)は胎生期(おかあさんのお腹の中にいる時期)にはあかちゃんのお腹の中にあります。出生後に陰嚢(ふぐり)の中におりてきます。
「イラストでみる犬の病気」(講談社)より抜粋
これが滞って「腹腔内」もしくは「ソケイ部」に留まったものを「停留睾丸」といいます。
片方に起こる場合(片側陰睾)もあれば、両側に起こる場合(両側陰睾)もあります。
②ほっといたらイケナイの?
まず、なぜ♂のキンタマは袋に入ってぶら下がっているか?という話から始めます。
答えは「冷やすため」です。
生殖細胞(オスの精子やメスの卵子もしくはその元になる細胞)は体の中で唯一その動物を生かすためではなく、次の世代を残すための細胞群です。そのため他のほとんどの細胞と異なるキャラクターを持っています。
オスの生殖細胞がある睾丸(精巣)の場合、通常の体温環境では正常に精子を形成できなくなります。少し低い温度が正常に精子を形成する「適温」となります。冷やす必要があるわけです。よって陰嚢という「体から飛び出した冷却する場所」が必要になるわけです。
停留睾丸の場合、睾丸にとっては高温下にさらされて、通常の精子形成活動が長期間にわたり抑制され、腫瘍の発生率が高くなります。一般に良性腫瘍ですが、まれに悪性のものもあります。
「イラストでみる犬の病気」(講談社)より抜粋
良性の腫瘍でも、異常なホルモン分泌によって、雌性化を起こしたり、血液を造る骨髄が抑制され命に関わる事態を起こしたりすることがあります。
よって、停留睾丸の場合は強く去勢手術をお勧めします。
③停留している睾丸だけ切除したらいいんじゃない?
体にはバランスを保つ「フィードバック」という機能があります。
たとえば、あるホルモンをバランスよく分泌する必要があるとします。
分泌細胞から必要以上のホルモンが産生分泌された場合、その分泌にブレーキをかける必要があります。
体の特定の部分にその濃度をキャッチするセンサーがあり、異常な濃度を感知した場合に分泌細胞に分泌を抑えるような命令を出します。
これが「フィードバック」です。
もちろん、濃度が下がれば抑制命令は解除されます。
ところが、片側の睾丸が腫瘍化し多くのホルモンが分泌された場合、ほとんどのケースで腫瘍細胞はフィードバックの命令を無視してホルモンを多く産生分泌し続けます。当然、フィードバックがさらに強くブレーキをかけようとしますが、、、、無視されます。腫瘍はゴンタですねぇ、、、(-_-;)
ここで、もう片方の睾丸に注目します。
もう片方の睾丸は素直にフィードバックに従い活動を低下させます。ところが、フィードバックがかかり続けるため、常に強く通常の精子形成活動が長期間にわたり抑制されます。
?????
これ、さっきどこかで言いましたよね。
そうです。冷却されない睾丸は精子形成活動が抑制され続け腫瘍化するという話をしました。同じようなことが、フィードバックにより腫瘍と反対側の睾丸にもおきてくるのです。実際、上の写真のように反対側の睾丸は抑制のため萎縮して小さくなっていることが多いですが、切除後に組織を調べてみるとすでに腫瘍化していることがよくあります。
よって、片側のみの停留睾丸の場合でも両側とも切除することをお勧めします。
「イラストでみる犬の病気」(講談社)より抜粋
かなりややこしい話になってしまいましたね(^^ゞ
はじめのご質問内容とは外れた内容になってしまいましたが、おそらく話の出所はこんなところじゃあないかと思います。リタママさん
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年10月30日 22:50 | コメント (0)
前回、こぶぅの去勢の話をしましたが、
具体的に去勢手術(精巣切除、下品に言うと「キンタマの切り取り」です。じゃりん子チエちゃんちの小鉄に頼んだら無麻酔一瞬ですね、、)の解説をします。
「小動物外科手術 著/Theresa Fossum他 訳/作野幸孝」LLL.Seminarより
これより先は「血に弱い人」はキツイかもしれません。
自信のない方は↓をクリックしないでください。
手順としては、
麻酔前の血液検査をして、問題なければ全身麻酔をかけます。
麻酔は鎮痛剤・鎮静剤などの注射→短時間の注射麻酔→吸入麻酔のために気管の中に挿入する管(気管内チューブ)を挿入→吸入麻酔を維持→各種麻酔モニターの順で導入します。
点滴を始め、手術部(陰嚢の前、下品に言うと「玉袋の前」)の毛刈り消毒しっかりします。
ここで手術台に移り、最後の消毒をします。
消毒が終了したら、ここから無菌手続き(手洗い、手袋、帽子、マスク、ガウン)をほどこした術者の登場となります。
滅菌した覆い布で術野を残して動物を覆います。
①まず、皮膚切開です。
陰嚢(ふぐり)の前の正中に1カ所切開をいれます。
(猫の場合は陰嚢に直接それぞれの精巣の上に2ヶ所切開します)
②精巣を引き出します。
精巣を包んでいる鞘を切開し血管と精管でつながれている精巣を片方引き出します。
③血管と精管の結紮
切断後に出血しないように、血管と精管を吸収性縫合糸で結紮(縛る)します。
④切断
精巣側から血液の噴出がないように鉗子(かんし)で挟んだ後、結紮部分と鉗子の間を切断します。
⑤反対側も同様に、
反対側の精巣も同様に切除し、皮膚を縫合します。
術後は、吸入麻酔を切り、ゆっくり覚醒させます。
ご自宅での処置はほとんどありません。
10日後に抜糸します。
病院や先生によって若干の手技の違いはありますが、おおよそこのような処置となります。
♀の避妊と比べると、手術時間も短く、動物に与えるストレスも少ないですね。
たまには獣医学的な話(基本的な話ですが・・・)もするボクなのでした、、、、
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年10月12日 11:41 | コメント (8)
ウド鈴木の話ではありません(^^)
これからの暑い季節になると、散歩中に突然「キャン!」と鳴いて足を痛がりだしたと
慌てて来院されるワンちゃん増えます。
痛みの原因はいろいろ考えられます、
ガラスを踏んだ
爪が折れた
十字靭帯損傷
股関節炎
骨折
膝蓋骨(ヒザのおさらの骨)脱臼・・・・・・
しかし、どの問題にも季節性がありませんね。
この時期に多い「きゃい~ん」は
公園、土手、路上で多くみられます。
見わたすと緑の葉が風にそよぐ広葉樹、、、
柿、桜、梅、アンズ、カエデ、プラタナス、ナシ、栗、クルミ、、、、
おわかりの方もいらっしゃいますよね、
.
.
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.

これはイラガの幼虫でいわゆる「痛いケムシ」の代表です。刺されると電撃的な痛みが走ります。これに対してよく話題になるチャドクガなどは「かゆいケムシ」の代表です。
イラガは通常年1回の発生で幼虫は7月~10月ころにわたってみられます。
えっ?こんな派手なケムシは見たことがないですか?
じゃあ、サナギが入っている「マユ」はどうでしょう →クリック「福岡市の蝶」さんへリンク
冬枯れの木立に見たことある人はけっこう多いんじゃあないでしょうか?
ちなみにこのマユですがツルンとしたキレイな様相とはうらはらに「スズメの小便桶(たご)」とか「スズメの小便壷」とか下品な名前で呼ばれています。羽化したあとの穴のあいてるやつがそう見えるんかなぁ、、?
中に入っているサナギはタナゴ釣りの餌として使われています。
→WEB魚図鑑へリンク(コイ科 ヤリタナゴ)
たしかにイラガの生息数は減ってきているらしく、同じイラガ科のヒロヘリアオイラガなどが増えてきているようです。こいつは外来種(日本原産じゃあない)で、繁殖力が強いようです。イラガ同様に痛いケムシで最近の被害はこちらの方が多いかもしれませんね。 →「名古屋市」ホームページへリンク
ヒロヘリアオイラガのケムシはイラガに比べてあまり目立たない色合いですね。ぼくはこのブログを書くまで存在を知りませんでした(^^ゞ
イラガの刺し傷の痛みはチャドクガのカイカイのように何週間も続くようなことはなく2,3日で治まります。そっとガムテープなどで患部の棘をとることもできますが、かえって深く差し込んでしまう恐れもあります。
獣医師ご相談いただいたほうがいいでしょう。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年06月25日 08:31 | コメント (0)
コブゥもテラスデビューをして日がたちました。
最近はお昼のテラスタイムもやつらには少し暑いようです。
熱中症予防に水浴びなどをしております。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年06月20日 19:46 | コメント (0)
作野先生の愛犬「アクア」が避妊手術をしました。
不肖ワタクシDr.Xが執刀させていただきました。
避妊手術について少しふれておきます
避妊手術の目的は、発情や望まない出産の防止、性ホルモンが関与する異常行動や病気(乳癌、子宮蓄膿症など)の予防などがあります。特に未経産(あかちゃんを産んでいない)の子には上記の病気の危険が高くなります。出産をお考えでない場合は避妊手術をオススメします。
問題点としては、術後に肥満傾向があることや、まれにおきる尿漏れなどです。
手術適齢期についてはイロイロな意見がありますが、初回発情前(生後5~7ヶ月ごろ)、少なくとも2才になるまでのほうが病気の予防効果も高く、トラブルも少ないように思われます。
避妊手術の方法についても簡単に解説しておきますね。
手技としてはおおまかに「卵巣摘出」と「卵巣・子宮摘出」の2つの方法があります。
吉田動物病院では手術後の子宮のトラブルの予防と、より確実な避妊のため「卵巣・子宮摘出術」を採用しています。
卵巣と子宮は腹腔(内臓をおさめている胴体の袋で横隔膜を境に頭側を胸腔、お尻側を腹腔といいます)の背中側に張り付くように存在します。子宮の形は沢山の子を宿すためにV字型をしています。下図参照
卵巣・子宮の略図
・ まず全身麻酔下で毛刈り消毒後、滅菌された覆布で手術部位以外を覆います。
・ オヘソの下を縦に5~10cmほど皮膚、皮下組織、腹壁(腹筋)の順に切開し、腹腔内の他の臓器の後にある卵巣子宮を確認します。
・ 上図のように、卵巣と子宮には頭側からとお尻側から、そして子宮を支えている子宮間膜から血管が入ってきています。卵巣と子宮を摘出するためにこの血管を6ヶ所+αで結紮(糸などで縛って血の流れを止めること、下図では黄色の部分)します。
・ 子宮間膜、卵巣動脈、卵腎靭帯、子宮頚部を切断し卵巣子宮(下図でグレーのメッシュ部分)を摘出します。
・ 細かな出血を止血し癒着防止の処置を行い、腹壁(腹筋)、皮下組織、皮膚の順で縫合し、麻酔を解除します。
非常にザックリとした説明ですが、このような手術内容となります。
みなさんが手術手技をお知りになっても、実際に手術をされることはないと思いますが、避妊手術を考えられている飼い主様や、すでに避妊手術をされた動物のお腹の中で何が行われているのかは知っておかれてもいいのではと思います。
さて、アクアちゃんですが、
手術翌日は食欲もイマイチでしたが、翌々日にはモリモリ食べて、お散歩にも行きましたよ。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年04月09日 17:17 | コメント (0)
皆さん、明けましておめでとうございます!!
とうとうお正月も終わってしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしたか?
吉田AHでは、沢山の入院患者やお預かりの子達の世話、緊急手術などなどで、テンヤワンヤなお正月でした・・・。
そんな中、看護士の私としたことが!!
なんと愛娘“こころ”を入院させなければいけない事態を招いてしまったのです・・・
タイクツ・・・・・
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事件は真夜中に起こりました、、、、
いつもは、犬達が口にしてはいけないものをしまってから床に就くのですが、その日はついウトウトと何もせずに寝てしまいました。
午前3時、ふと目を覚ますと・・こころが私の鞄に頭を突っ込んでモゾモゾしていました!!
慌てて叱り、周りを見渡すと鞄に入れておいた鎮痛薬《EVE》が食べられていました!!!
しかも、ちゃんとシートから中身だけだして食べてたんです(´〇`;)
数えてみると、8錠分の空シートがありました。シートごとなら、内視鏡で取ることも可能だったかもしれませんが、薬だけを飲んでいたので、吸収されるのも時間の問題です。
[[突然Dr.X です]]
時間の問題でも緊急の対応が必要でしたね、三丸さん!
夜間緊急診療にて鎮痛剤の誤食による死亡を多く診察しますよ!!
夜間に対応している施設をいくつか紹介しておきます
「吉田動物病院夜間緊急診療」 うちんとこです。
21:00~23:00 TEL090-1675-4402(ブログ公開初日に番号を間違えていました、すみませんでした。訂正済です)
「南京都夜間動物診療所」 http://www.fsinet.or.jp/~nac/
22:00~2:00 TEL0744-44-3139
「北摂夜間救急動物病院」 http://heah.ceo-jp.com/
20:00~3:00 TEL 072-730-2199
「ネオ・ベッツERセンター」 http://www.neovets.com/yakan/
21:00~5:00 TEL 06-6977-3200
しかも、ハイジとこころ、どっちがどれだけ飲んだかもわかりません。かなり動揺しました。
そして翌日午前12時に、こころに嘔吐と血便の症状がでました。
病院に連れて行き、そのまま即入院です・・・。点滴、内服・・・を続け、幸い何の問題もなく2日目に退院の許可がでました♪♪
今回はたまたま運良くとしか言いようがありません。死に至ることも多くあるそうです。
今回の事件を通して、つくづく“薬って恐い”と思いました・・・というか、そもそも片付けせずに寝てしまった私が一番悪いんですが・・・。
私達人間が普段何気なく服用している薬の中には動物たちにとって有害なものが多々あります。
たまに、“○○○を4分の1錠飲ませたら・・・”というようなことを耳にします。しかし、何も無いのはあくまで『たまたま』であって、もしかするととんでもない結末を引き起こすかもしれません。“この薬は大丈夫だろう”と自己判断せず、まずは動物病院に確認してくださいね。
可愛い我が子のためです☆
《イブプロフェンについて》
①食べてしまった後の吸収は速やかで完全です。
②肝臓で分解されて、尿中に排泄されます。
③体重1kgあたり50mgを反復して内服すると食欲不振及び中程度の胃刺激を起こします。
体重1kgあたり100mgの内服では中程度から重度の中毒症を起こし、主に胃腸徴候を示すがうまく治療すればなんとか回復できる。
体重1kgあたり300mgの内服では急性中毒症が起こり、死亡に至る腎壊死(鎮痛薬腎症)がおきます。
(猫は犬に中毒を起こす投与量のおよそ半量で症状がでます)
④初期の症状は食欲不振・嘔気・嘔吐・腹痛です。中毒を起こした動物は元気がなくなり、眠そうにすることもあります。続いてふらつきがひどくなったり、極端に元気がなくなり、意識がなくなってきます。
⑤胃潰瘍の結果として黒色のタール状便が排泄されます。
⑥非常に高い投与量を与えると急性腎不全がおこり尿をつくることができなくなり、尿毒症にて死亡します。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2007年01月18日 19:57 | コメント (2)
吉田動物病院の獣医たちは
毎週土曜の夜になるとワラワラととある場所に集まりだします、、、、
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毎週土曜日、順番に当番を決めて講師となり勉強会しています。
日々進化する獣医療を理解し実践していくのは僕たちの使命です。
しかし、現在多岐にわたり深く研究されている分野をスベテ網羅するのはかなりタイヘンになってきました(^^ゞ
現在日本にあるほとんどの動物病院は「総合病院」で、獣医師は「総合獣医師」です。
胃腸科、神経科、眼科、皮膚科、整形外科、歯科、循環器科、、、、、、、、、すべて1人でこなしているのが現状です。ましてや診察する動物は多様です。犬、猫でも多くの違いがあり、犬種によっても違ってきます。ウサギ、ハムスター、フェレット、インコ、九官鳥、イグアナ、陸ガメ、、、、、う~~~~頭がいたい!
より深い診療や専門的な診断治療ができるように専門獣医や専門動物病院など二次診療施設がうまく運営できるような状況ができるように私たちは努力しないといけません。
とまあ、言い訳めいた話はこのへんにして、お勉強です。
今回は副院長の作野が当番でした。
内容は先日のアメリカ獣医外科学会で実習を受けてきました犬の肝臓の切除についての話です。
犬の肝臓の腫瘍に多い孤立性の肝癌は転移が少なく、大きな腫瘍でもうまく切除またはボリュームを小さくしてあげれば、かなりの長い間元気に過ごさせてあげることができます。
肝臓を切除するためにはそこにある血管や胆管(胆汁の管)の走行を理解し、一つ一つ分離し切断するものは結紮(糸で縛る、クリップでとめる)しなければなりません。
肝臓切除といっても、すべてを取るわけではありません。
犬の肝臓は7枚にわかれていて、その葉ごとに
(ヨウと読みます。肝臓や肺などいくつかに分かれる内臓のそれぞれは「葉」といわれ、たとえば外側左葉、尾状葉、右前葉、左後葉、、、などとよばれます)
切除します。それぞれに、それぞれの切除方法があり、比較的簡単(それでも難しいですが)なものから、極めて困難なものまであります。
本日のプリント
実際の手術のビデオを見ているところです
勉強をすることで、今まで困難と思われた手術も前もってのシュミレーション、手術中の正確な処置、予想外のことに対する落ち着いた対応ができ、手術の成功率を上げ、時間も短く動物に負担をかけず手術することができるようになります。
また、手術方法を詳しく知ることで、自分たちで手に負えない状態の子を的確に専門医にご紹介するなど選択肢も増えてきます。
釣りばっかり行っとらんと、ちゃんと勉強しなきゃ!
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年12月13日 16:22 | コメント (2)
木の葉が色づき、柿もたわわに実り、
やっと、秋らしい空気になってきましたね。
![]()
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年11月25日 09:06 | コメント (0)
診察室にて飼い主様より
「眼のようすがおかしいので目薬をさしたのですが、いっこうによくならないのです」という話をよくききます。
どこが異常か、お分かりになりますか?
この話に「どんな目薬ですか?」と質問すると、「目薬です」と答えられる飼い主様が多くいらっしゃいます。
「ロートZi」だとか「サンテFX」だとか「スマイル」だとか「こどもサンテ」だとか、一般的によく見る「目薬」といわれているものは、疲れ眼、充血に処方されるものがほとんどです。
こういった点眼薬にはいわゆる「スキッ」とする成分が含まれていることが多く、動物にとっては強烈な違和感となります。結果、さほど重度でなかった問題だったのに、動物自身がこすったり、掻いたりすることで、重大な問題になることがあります。
飼い主様にとっては「目がおかしい」→「なんとかしなければ」→「目薬」なんですが、
目薬という名前の目薬はありません。
???
目薬(点眼薬)とは「眼に投与する薬の総称」で、「のみ薬(口から内服する薬の総称)」や「ぬり薬(皮膚に塗布する薬の総称)」といった言い方と同じになります。「薬を使う方法の名前」と言ったらいいでしょうか。う~ん、、お分かりいただけますか?
胃が痛いのに「のみ薬」だからといって「風邪薬」を内服する方はいらっしゃいませんよね。当然「胃薬」という「のみ薬」を内服されることになります。細かくいけば「制酸剤」だとか「胃粘膜保護剤」などになりますが。
眼がおかしいときは、眼に何がおきているかによって使う「目薬」は違ってきます。結膜にバイキンが入ったのか、角膜が傷ついたのか、眼圧が上がったのか、虹彩が炎症を起こしたのか、涙が出なくなったのか、レンズが濁ったのか、、、、、、、それぞれ対処法や薬は変わってくるはずです。
つまり眼に投与する薬(点眼薬)には上にあげた「眼の疲れに対する薬」をはじめ「抗生物質」「眼圧調整薬」「角膜保護剤」「ステロイド剤」「抗炎症剤」「免疫抑制剤」「自律神経作用薬」etc etc etc……など、多くの種類の薬がありそれぞれの目的があります。
眼の状態を把握した上で、状況に合った目薬を点眼するべきです。
「目がおかしい」→「なにがおかしいのか判断する」→「状況に合った薬を点眼」となるわけです。
場合によっては、内服薬、注射、入院点滴、損傷防止のための襟巻き、緊急手術などが必要になるかもしれません。
眼はデリケートな器官です。短期間(場合によっては数時間)で重大な問題に悪化することがあります。さらに間違った種類の目薬を点眼することで取り返しのつかないことが起きることもあります。「とりあえず目薬さしとこ。」はダメです。十分お気をつけください。
もう一度
目薬という名前の目薬はありません。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年09月25日 16:50 | コメント (0)
ブログがすっかり夏休み状態になっておりました、、、、反省
もちろん病院のほうは休まず、スタッフ全員お昼ご飯を食べるのも忘れるくらい?診療に勤しんでおります。
今日は療法食メーカーさんに来ていただき、猫の避妊や去勢の後の栄養管理についてVTを中心に勉強会を開きました。
![]()
避妊や去勢によってホルモンが関与する病気や異常行動を予防し長生きできる可能性が高まりますが、手術後には肥満になりやすい傾向があります。
そのため、手術後はカロリーコントロールが必要になるワンちゃん猫ちゃんが多くいます。
その原因やそれに対する必要栄養素の変化、対処方法、さらには高齢になってからの食餌コントロールなどについて講義していただきました。
もちろんメーカーさんが講義に来はるわけですから、新製品の情報もシッカリもってきてはります^^;
避妊(♀)手術後専用の成猫用フードと
去勢(♂)手術後専用の成猫用フードができました。
猫ちゃんの避妊、去勢手術を予定されている方で手術後の健康維持により良い食餌とお考えの飼い主様はご相談ください。
横内先生も熱心に聴いていましたよ、
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年08月25日 17:23 | コメント (2)
ワンちゃんの夏の恐怖といえば、まず先日お話しました熱中症です。
今年も「ワンちゃん夏バテ予報」のサイトはオープンしていますが、今日お話する恐怖は「音」です。
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ワンちゃんの夏の恐怖の「音」といえば、経験されている飼い主さんならピンとくるでしょう。
そう「雷」と「花火」です。
動物は理解のできないものに恐怖を覚えます。
犬には到底「雷」「花火」は理解できません。そこでワンちゃんによってはパニックを起こしてしまうのです。その結果、逃亡、破壊行動などがおきます。毎年、生駒の花火大会の日や雷を伴う激しい夕立の日には、逃亡事件が起き、不幸なケースでは交通事故にあったり、そのまま行方知れずになったりするケースが後をたちません。
猫さんの場合はどちらかというと「固まってしまう」子が多いようですね。うちのネコもそうです。
犬には社会化期というものがあります。いろんな説がありますが生後3週間~3ヶ月あたりがその時期にあたります。この時期は自分がこれから生きていく世界がどういったものかを覚える時期になります。
・ 群れの犬(家族の人)との付き合い方
・ 食べるってなあに?
・ 排泄のしかた
そして
・ 自分のまわりの見えるもの、聞こえるもの、感じるものの自分なりの意味(動物、虫、植物、石ころ、水、ごはん、太陽、風、雨、川、人、男女、人が身につけているもの、自動車、家、掃除機、、、、、etc)
などを覚えていきます。
この時期に「雷の大きな音→音だけで何も起きない」の経験を何度もした子は恐怖を覚えないかもしれません。
しかしほとんどの子はそれほど多く経験をすることはないでしょうし、雷に伴う大雨などで、遺伝的に恐怖を覚えているかもしれません。
対策としては、録音した雷や花火の音を怖くない程度の小さなボリウムからゆっくり慣らすなどの方法がありますが、トレーニング途中で「本物」の音を聞いてしまうと簡単に再び恐怖が戻ってしまいますし、非常にデリケートで困難なトレーニングになります。
トレーニングには厳密な管理が必要ですし、症状によってトレーニング方法も違ってきまので専門のカウンセラーや行動治療専門獣医師などの指導のもとで行う必要があります。
![]()
現実路線としましては、「いこまどんどこまつりの花火」など年に1回のことならば「厳重な戸締りで逃亡予防」「花火の間は部屋に入れて、少しでも音を聞こえなくする」などの対策をお勧めします。
これは天気予報などで雷雨が予想される場合も適応できますね。
それでもヒドイ情緒反応をする子は獣医師の指導の上に恐怖反応がおきる前の時間から精神安定剤などを使用することも可能です。内服の精神安定剤は効き目にばらつきがあるので、前もって薬の効き具合を試しておくほうがいいかもしれませんね。
かかりつけの獣医師に十分ご相談の上にご検討ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年07月27日 09:13 | コメント (2)
蚊のうるさい季節になりました。
![]()
4月ごろの出始めのヤツと違い動きもスルドクなって
なかなか「パチン!」とやっつけられません。
それでも、なりふりかまわずパチンとやっつけ
「オレの動体視力もまだまだ捨てたもんやないで」と
一人で悦に入って、ペチャンコになった戦利品をながめていていると
ふっ、と頭のなかに、、、
「こいつ、フィラリアもってるかもしれんなぁ、、、、」
科学者の目になったDr.Xは、
おもむろに戦利品をスライドガラスの上に置き、
顕微鏡に向かったのである(^^)
フィラリアがいてるのは、、、、
「マルピーギ管」か「吻鞘」っと、 →ブログ2005年11月25日
う~~~ん、、、おらんなぁ、、、
そう簡単に見つかるもんではないらしい。
ところで「マルピーギ管」ってなんや???
哺乳類にはないなぁ。
獣医師なのに知らないのは、なんとなく恥ずかしいので調べる。
(ちなみに「虫の解剖学」について大学で学んだ記憶がないんですが、家畜伝染病予防法に定められた「家畜伝染病(法定伝染病)」には「腐蛆病」なるミツバチの病気があるんです。この病気を学んだときに「虫の解剖学」も学んだかも????)
マルピーギかん[―くわん] 【マルピーギ管】
「節足動物のうち、唇脚類・倍脚類・昆虫類・クモ類の排出器官。中腸と後腸の境界部に開口する細長い糸状の盲管で、体腔の老廃物を排出する。」 三省堂 大辞林より
そっかあ、虫の腎臓なんや!
(これを見ている獣医師のみなさんの「おまえ、そんなことも知らんかったんか~!!獣医師の恥だ!」の声が聞こえてきそうですが)
しっかし「マルピーギ管」って、なんでまたこんなシュールな名前になったんやろ?
適当な日本語訳がなかったんでしょうけどねぇ。
おそらく人の名前でしょう、とふたたび大辞林で調べる。
マルピーギ【Marcello Malpighi】
[1628~1694]イタリアの解剖学者・医者。顕微鏡を使っての生物の微細構造の研究を創始し、毛細血管や腎小体、昆虫のマルピーギ管などを発見。植物の導管、蚕の変態、鶏の発生などの研究も行った。
顕微鏡マニアの名前やったんやぁ、、、、。
顕微鏡の存在すらあまり知られていない時代にこれを手にした学者さんが「マニア化」するのはわかる気がしますね。
そうそうフィラリアですが、
7月です。まだフィラリア予防を開始されていない飼い主さん!
本格的感染シーズンです。あわててフィラリア検査に来院してください!!
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年07月04日 02:23 | コメント (0)
前回までに「熱中症とは?」「熱中症の要因」なんかについて話しましたが、
今日は、症状・応急処置について話します。
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まずは症状ですが、
原因によって様々です。以上
では説明になりませんね。が、いくつかの症状が重なってくるので、事は複雑です。
ゆっくり進行することもあれば、いきなりドカンと症状がでることもあります。
一般に、
・激しい呼吸から始まり、眼や歯ぐきなどが充血してくる
・高体温(40℃以上)で体をさわると暑く感じられる
・なかなか、激しい呼吸が収まらず、ぐったりしてくる
・そのほか、よだれ、食欲低下、頻脈、ふらつきなど
・症状が進行すると、意識障害、嘔吐、ケイレンなど
・最悪の場合、死亡
先日話しました「要因」と組み合わせて、「やばい!」と判断してください。
次にヤバイと判断したときの応急処置ですが
・必ずただちに、かかりつけ等の獣医師に連絡をとり、助言をもとめる
・その子の置かれていた環境というか状況を再確認する
・可能であれば体温測定をする(おしりに体温計を入れて直腸温をはかります)
直腸温が40℃以下で、動物が比較的しっかりしている場合は、
・風通しのよい涼しい場所に移動
・水分をゆっくり飲ませる(スポーツドリンクなんかがあればそれでもいいです)
・状態がよくなれば、その日はゆっくり休ませてあげる
状態に不安があったり、症状の改善がない場合は受診されることをお勧めします
直腸温が40℃以上の場合
・全身を水で濡らし、もしくは濡れたタオルで全身をつつみ、扇風機などで風を十分にあててあげる
・首や脇、股などの大きな血管がある場所にアイスパックをあてる
注)全身を氷水につけるなどで冷やしすぎないようにしてください。
全身を氷水につけるなどで冷やしすぎると、体の表面の血管が収縮して、体の中心から血液によって運ばれてきた熱が体の表面でうまく体外に出せず、結果として体の表面だけが冷えて、中心に熱がたまるという現象がおきてしまいます(下の図を見てください)。また「振るえ」が起きると体内に熱を発生させてしまいます。
クリックすると大きくなります
・体の表面の血管収縮(熱が逃げにくくなる)を防ぐため脚や胴体を軽くマッサージしてあげる
・病院へ車で運搬するときは、クーラーをかけて締め切るよりは、窓を全開にして体のまわりの空気の熱交換を強くしたほうがいいでしょう。
とにかく、獣医師にできるだけ早く連絡をとり指示をあおいでください。
熱中症は非常に恐ろしい問題です。
まったく、予測できない場合もありますが、車の中に閉じ込めるなど飼い主様の不注意によるところも多々あります。真夏に車内に閉じ込める人はいないと思いますが、この季節でも相当危険です。
また、短頭種などをお飼いで普段から気をつけておられる飼い主様でも、普段と違う状況になると「つい」がおこります。僕の経験では、お家でお葬式があり、そのあいだに日当たりのいい部屋に「今日はここでがまんしてね」と閉じ込めてしまい、気がついたときには重体だったというパグ犬を経験しています。たぶん、5月か6月だったような、、、、。
ほんの少しの飼い主様の意識でずいぶん救われる子たちもいると思います。特に暑さが本格化する前の今の季節。頭の片隅に「熱中症注意」の単語を置いといてください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年05月15日 16:21 | コメント (0)
熱中症の定義を調べてみると
暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって体内で多くの熱産生を伴う条件下にあって発症し、体温を維持するための生理的反応により生じた失調から、全身の臓器の機能不全に至るまでの、連続的な病態
とあります。
?????ですね。
もう少しfrankに言うと
いろんな原因で、体温をよお調節せんようになって、体温がどんどん上がって、体の内臓やら脳ミソやらがどえらいダメージをうける状態
とでもいいますか、、、、
ポイントは体温が調節できなくなるのは必ずしも「真夏の炎天下のみで起こる状態ではない」というところにあります。
熱中症の要因は大きく分けて3つ
環境要因・筋肉の運動・個々の動物の特性 が上げられます。
個々の具体例として
① 環境要因
・ 気温が高い
・ 湿度が高い
・ 強い日差し
・ 狭い場所に閉じ込められる・車内に閉じ込められる
・ ドライヤーの使用 など
② 筋肉の運動
・ 走る、あばれる
・ 興奮による過度の呼吸
・ 不安によるからだの震え
・ ケイレン発作
③ 動物の特性
・ 犬種;短頭種(パグ、ブルドック、シーズーetc)、北方産犬種(シベリアンハスキー、サモエドetc)、長毛種、大型犬(熱産生が多いわりに体外に放出の効率がわるい)
・ 脱水、肥満、心臓疾患などの病的状態
・ 体力の低下、高齢、若齢、不安になりやすい性格、興奮しやすい性格など
・ 薬の使用中(血管を収縮するような薬 など)
などがあげられます。このほかにも原因不明の場合もあります。哺乳類が体温を維持するシステムというのは非常にうまくできています。よって複雑という反面も持ち合わせていますので、いったん体温維持システムのどこかで「ボタンのかけちがえ」みたいなことが起きると、次々と複雑な反応がおきて元の状態にもどすことが困難になります。
話が泥沼化してきました。
もっとさらっと話すつもりだったのですが、症状や応急処置については次回にまわします。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年05月13日 12:21 | コメント (2)
みなさん、ゴールデンウイークももう終わりですが、いかがお過ごしでしょうか?
朝夕は過ごしやすいですが、日中に日差しの中にいるとかなり暑いですね。
ということで、昨年は8月の情報で遅かったので、今年は早めの情報です!?
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1年で最も日差しが強く、なおかつこれからは湿度が上がってきます。
5月半ばから6月にかけて「熱中症」の危険なシーズンとなります。
熱中症といえば7月8月のイメージですが、実際の臨床現場では今頃からが要注意シーズンとなります。
原因としては、
① まず、飼い主様の油断があるのではと思います。5月6月の時期と熱中症のイメージが重ならないため、締め切った室内、車内に動物を長時間放置してしまうことはないですか?
② 高温も熱中症の重要な要因ですが、湿度もかなり影響します。梅雨の季節は雨の日に熱中症で運ばれてくる子がいます。一般に気温が22度、湿度が60%を超えると犬が熱中症になる可能性が高くなるといわれています。
③ 梅雨入り前のアウトドアが気持ちいい季節は、最も日差しが厳しい季節にもかかわらず、長時間野外で運動をしてしまうことが多い。
といったところでしょうか。
気温や湿度単体で考えるより「不快指数」なんかの方が参考になるかもしれません。
ゴールデンウイークが過ぎたあたりから、散歩や野外で遊ぶ時間帯に気をつける。十分水分補給をする。などで予防してあげてください。
ちなみに昨年紹介しましたぺディグリーのHP上で公開されました「ワンちゃん夏バテ予報」は昨年は7月から2ヶ月の公開でした。あんがい一般的ですねぇ。
熱中症啓蒙のため、も少し早く公開してほしいものですねぇ。
次回は熱中症かな?と思ったらどうすべきかの薀蓄でも話します。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2006年05月06日 17:08 | コメント (2)
昨日はフィラリアの一生についてお話させていただきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
では、今日は予防の話です。 チョト、ムツカシ、アルヨ (^,、^)
現在、日本で承認されているフィラリア予防薬は1ヶ月に1回の投与をするタイプです。内服薬と背中に塗るスポットタイプ(現在はノミの予防剤との合剤のみ)があります。
予防薬とは、成虫になる前に感染したフィラリア幼虫のL3とL4のみを殺すことを目的にしている虫下しです。L5になってしまうと効果が無くなってきます。もちろん、犬、猫には無害な量で投与します。
ということは、、、、、L3とL4の期間は最低1ヶ月強あるわけですから、この間に1回のみ薬を投与すれば感染は防ぐことができるわけです。と、いうわけでフィラリア予防薬は余裕をみて月に1回投与となります。(???な方は昨日のブロクの図3を見てください→ここをクリック)
もう1つのポイントは、フィラリア予防薬は月に1回の投与ですが、1ヶ月間ず~~~と効いているわけではないのです。つまり、お薬を投与したその時に体の中にいるL3とL4のみをやっつけるのです。(厳密にはフィラリア寄生犬の場合一部の薬ではL1も)
単純にたとえてみましょう。
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ポチ(雑種犬、オス、7歳、性格は友好的 としましょう)は毎年フィラリア予防薬を5月から毎月5日にのませています。11月5日にもしっかりのみました。
11月13日にポチは今年最後の蚊にさされました。その蚊は残念なことにフィラリアの感染幼虫をもっていました。ポチの体にフィラリアが侵入します。この時点では11月5日にのませた薬の効果は、、、、ありません。
おわかりになりますか?
そうです。このポチに寄生したフィラリアをやっつけるにはもう1回フィラリア予防薬をのませる必要があるのです!!毎月5日に薬をのんでいるポチの場合の最後の薬は、そうですね、12月5日となるわけです。12月5日には、、、、蚊がいません。(たとえ話ですよ)
逆に初回投与については、その年の初めての蚊にさされてから1ヶ月以内にスタートすればいいとなるわけです。
もちろん、地域やその子の住環境によって蚊の出現時期(プラス1ヶ月の予防時期も)に差があることは言うまでもありません。
いったん感染をゆるした(成虫にしてしまった)フィラリアは非常にやっかいな寄生虫(出口の無いところに寄生しているので駆虫しにくく命にかかわる障害がでる)なため、その地域地域の獣医師は十分ゆとりをもった予防期間を設定することとなります。
2日にわたって長々と僕が書いたことをご理解された上で、ご自分の愛する子の環境を考え、獣医師が設定した最後の投薬日が不十分であるとお考えなら、もう1回の投与(温暖な地域では1年中の投与)をオススメします。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年11月26日 10:16 | コメント (0)
朝はかなり冬モードですね。(奈良の話です)
夜、枕元で、聞こえてんのか、聞こえてないんか、、、
あのイライラする「くゎぁぁぁ………….....ん」の羽音はすっかり無くなりました。
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そう、蚊がいなくなったのです!
じゃあ、なぜフィラリア予防はまだ続けないといけないの????なぜ!なぜ!?
予防時期の話の前に、まずは敵(フィラリア)を知りましょう!
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫だということはかなりの飼い主様が周知の事実です。
しかし、フィラリアってどんな虫で、どうやって成長しているのか、
フィラリア予防薬って、どういうふうに効いているのか、
なかなか、理解するのは難しいです。
フィラリア(学名;Dirofilaria immitis 、和名;犬糸状虫)は心臓にある2つのポンプのうち肺に血を送るポンプ側から肺の血管に寄生する長さ15~30cmほどにもなる素麺状の寄生虫です。質感としては生乾きのハルサメのように少しコシがあります。どうでもいっか(^^ゞ (症状や病害についてはまた別の機会に、、、)
フィラリアの一生は、心臓から肺にいく血管にいるメスの成虫から直接幼虫が生まれることから始まります。こいつはミクロフィラリア(L1ともいいます)とよばれ、体長が0.2ミリメートルくらいです。フィラリア症のワンちゃんには全身の血管に数百万匹のミクロフィラリアがいます。血液検査で見つかるのはこのミクロフィラリアです。このミクロフィラリアはいったん蚊に寄生しないと成長できません。100万匹が30センチの成虫になったら、、、、、ポチの体がブァァ~~ンと破裂して、、、、なんてことにはなりません(^^ゞ
血液といっしょにこのミクロフィラリアは蚊に吸血されます。蚊の体内で2回脱皮をしたフィラリアは感染幼虫(L3といいます1ミリメートルくらい)という寄生できる幼虫になり蚊の吻鞘(吸血針)に移動し、吸血時に動物の体内に潜り込みます。
感染幼虫は皮膚の下で脱皮をして第4期幼虫(L4)になります。さらにもう1回脱皮します。ここまで蚊の吸血から約1ヶ月です。この第5期幼虫(L5)は感染後約1~2ヶ月で血管内に入った後に急速に成長します。血管内に入ってから1~2ヵ月で体長10cmほどに成長できます。血管に入って5~6ヶ月で交尾可能な成虫となり、心臓から肺への血管でミクロフィラリアを産生し5~6年生き続けます。
今日はフィラリアの一生についてお話させていただきました。
話が長くなったのでいったん筆?を置き、
予防のしくみについては明日にお話させていただきます。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年11月25日 11:05 | コメント (0)
ペット、特に犬や猫は歯周疾患によくかかります。動物病院にも飼っている動物のくさい息を治してほしいと相談されるケースもよくあります。しかし、悪いのはくさい息だけではなく、放置していると歯が抜けてしまったり痛みで食事ができなくなったり、細菌から出る毒素が全身に回って心内膜炎、腎盂腎炎、肝炎などの危険な病気を発症させることもあります。
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歯周病の原因は歯の表面に溜まった食屑で、そこで歯周細菌が繁殖し、周辺組織の炎症や歯の支えである歯槽骨の破壊が起こります。ペットフードは口の中でねばねばした状態になること、また繊維質の歯ごたえも少なく自然な食物の形態ではないので、かむ時間が少なくなることも原因となっています。
歯の表面での食屑と細菌の混合物はプラクと呼ばれます。これが長時間放置されると唾液中のカルシウムやリン酸塩が沈着を起こし、硬くざらざらした歯石が形成され、さらにプラクが溜まりやすくなるのです。歯石が付着してからでは一般的な歯磨きや歯石予防用フードなどでは対処が困難で麻酔下での処置が必要となります。症状が軽度のうちから、毎日の歯の健康のためのケアをお勧めします。
実際の重度歯周病の麻酔下での処置を紹介します。写真は飼主様の了承を得て掲載させていただきました。
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図1 歯石にほぼ完全に覆われた犬の下顎臼歯。歯肉からの出血も見られます。
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図2 歯石除去後。臼歯の1本は歯槽骨の破壊によるぐらつきがひどく、痛みを伴う上に歯としての機能を失っているため抜歯しました。
図3 抜歯した臼歯(上段)と付着していた歯石(下段)。歯の見えない部分(歯根部)にも歯石が浸透し、これが歯槽骨を破壊し歯周病関連障害(歯欠損、痛み、下顎骨折、臓器障害など)の原因となります。
くわしい歯周病情報や歯石処置については、獣医師にご相談ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年10月19日 09:09 | コメント (2)
「日本国民大移動」の季節ですね。
ペットたちもご主人様といっしょに大移動となっていることでしょう。
そのなかの、多くの子たちが「乗り物酔い」に悩まされています。
対策としては(主に犬ですが)
・ 時間に余裕があれば、ゆっくり時間を増やしながら乗り物(動きや、車内環境)に慣らしていく。
・ 食餌は出発の3時間前に、80%くらいの量で、
・ 慌ただしいですが、出発前にはキチット散歩。
・ 移動中は1時間に1回は休憩をしてください。もちろん、車内に置き去りはしないように、
・ 動物病院に相談し適当な薬を処方してもらう。
・ 無理なスケジュールは組まない。
・ 体調の悪い子は連れて行かない。
といったところでしょうか。
以下、Dr.Xのひとり言
21世紀に生きる私たち人間は、交通手段というのを当たり前のごとく利用していますが、動物にとって自分が立っている(まあ、たいてい座っていますが)足場が動くということは、かなり異常事態です。そもそも、人以外の動物に「乗り物」なる概念は存在しませんからね。
耳の奥の内耳に平衡感覚や加速度をつかさどっている迷路と呼ばれる器官があります。
学生時代「生物」で習いましたね。これは、人も犬も猫も持っています。これが無いと立てません。体が傾いた場合、この迷路が即座に感知して脳が体の姿勢を調整します。
迷路→脳→筋肉 迷路→脳→筋肉 迷路→脳→筋肉 ・・・・・・・・・
これを細かく、ひたすらやることで、姿勢(立っているときも、座っているときも)は保たれています。この連続的な反射は学習によって学ばれていきます。
人間でいえば赤ちゃんは、
ハイハイ →つたい立ち →たっち →よちよち歩き →最近この子は足がしっかりしてきたわねぇ →トットコ走り →末続慎吾
というふうに学習していくわけです。
当然、学習はほとんど「動かない足場」で行なわれます。つまり、動物の持っている平衡感覚は「動かない足場バージョン」なわけです。
この学習した平衡感覚で乗り物に乗って「揺れ」や「加速度」にさらされると、脳は「動かない足場バージョン」で姿勢の計算を試みますが、うまくいきません。さらに必死で計算しますが、よけいにうまくいきません。このパニック状態が「乗り物酔い」なわけです。計算を放棄したほうが赤ちゃんのように酔わないのですが、脳は律儀に計算をしてしまうのです。このへんの仕組みをなだめるのが「酔い止めの薬」です。
漁師さんのように船の上を職場としている方の脳は「船の上バージョン」を学習(かなり辛い学習のようですが、、)しています。遠洋漁業の漁師さんは何ヶ月も船で過ごしたあと陸へあがると、動かない地面で脳が「船の上バージョン」で姿勢計算をしてしまい「陸(おか)酔い」なるものを経験されるそうです。警察犬なども車で移動した現場でゲロゲロでは仕事にならないので、「移動車バージョン」の学習をすべく過酷なトレーニングを積んでいるようです。
みなさんのワンちゃんたちにトレーニングをする場合、無理なくユックリが基本となるでしょう。人間と同じく楽しく不安のない雰囲気作りも重要です。具体的には、
・ まず停車した車内で楽しく遊ぶ。
・ 不安がないなら、遊ぶ時間を日増しに増やす。
・ それでも大丈夫なら、遊んで楽しそうにしている間に数分間だけ車を動かしてみる。
・ それでも大丈夫なら、日増しに移動距離を増やしてみる。
といったふうに、日数をかけて徐々に慣らしていくことが大切でしょう。
猫の場合は基本的には極力家においておくほうが望ましいです。悲しいですが猫は御主人がいなくても結構平気です。信頼できる人がいるなら、その人に餌とトイレをお願いして家においておくのがベストでしょう。僕の家の場合2泊くらいまでなら「餌やまもりをあっちこっち」「水たっぷりをあっちこっち」「臨時トイレを増設」で対応しています(犬は連れて行くか、ホテルに預けます)。どうしても移動するなら、移動前から、車内に積み込めるメイッパイ大きいサイズのゲージを普段の寝床や遊び場やトイレとして慣らしておいて、そのまま積み込むのがストレスが少なくていいのでは、、、、、?「家ごと移動作戦」です。
他の小動物については、個々方法があると思います。げっ歯類や鳥類はホテルや移動にはよく対応してくれるように思いますが、体調不良が即緊急状態になりやすいので要注意です。
楽しいサマーバケーションがお供の動物の体調不良でダイナシにならないよう、いろいろ工夫してみてください。わからないことは病院スタッフにたずねてくださいね。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年08月08日 09:21 | コメント (0)
みなさん、このクソ暑い日々いかがお過ごしですか?
病院にも、夏バテからお腹の調子を崩した子や、持病が悪化した子などが来院しています。
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ブービーは元気?です
気温が22度、湿度が60%を超えると犬が熱中症になる可能性が高くなるといわれています。
この数字から見ると、梅雨時の方が熱中症が多いと考えられますが、、、、??
実際、病院に熱中症で担ぎ込まれる子は梅雨時が多いような気がします。
「情報が遅い!!」とお叱りの声が聞こえてきますね、、、(-_-;)
みなさん、来年気をつけましょう!
が、しかし、この暑さ!
「散歩の時間を調節する」「十分な水分の補給」など
工夫して夏を乗り切ってください。
愛犬を熱中症から守る「ワンちゃん夏バテ予報」なるものがネットで公開されています。
都道府県別に時間ごとの危険度が18時間先までグラフで予報されています。
散歩の時間などのご参考にしてみてください。
ワンちゃん夏バテ予報 http://www.pedigree-otenki.jp/
ま、夏は「夏らしい夏」のほうがいいですけどね、
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年08月04日 08:56 | コメント (0)
前回に続き肥満のお話をしようと思います。
もし、皆さんの子を理想体型に近づけたいなぁと少しでも思うのなら、ここは心を鬼にしてダイエットに取り組みましょう!
①の前に、まず家族のみなさんがシッカリと意思を持って減量に挑むことです。
食事の時に「ごめんね~」だとか「病院で言われたの、」とか考えないこと。
この心の声は、その子に聞こえます。自信を持って行なわないと、かえってその子を混乱させ、苦しめます。あたかも、ずっとその食事だったようにふるまったほうが、その子の気持ちは楽なんです。
① 飼い主さんがご飯を食べていたとき、「ちょうだい」というような態度を示しても絶対にあげない。
・ これは、人と動物(特に犬)のより良い関係の上でもオススメできません。
・ 相手は人の体よりはるかに小さいのです。その「ちょっと」 本当にその子にとって「ちょっと」ですか?
・ さらに人間食は犬や猫にとって塩分が多かったり、高カロリーだったりです。
② ご飯の量、おやつの量を見直す。
・ まず第1に、今その子が1日に何をどれだけの量食べているのか把握することです。改めて考えると、意外と分からないケースがよくあります。
・ 無作為に与えるものを無くす。いわゆる「ちょっとだけ」を無くすことです。
・ おやつを与えるのなら、何を何カロリー与えるかをハッキリさせる。もちろん栄養バランスのとれたものを選びます。
・ 以上の上で1日の食事量を決める。
③ いつもより少し長めに散歩へ行ってみる
・ 定期的な運動は非常に重要です。
・ 動物によっては心臓病、関節病などでできない場合があります。
④ 体重を定期的に記録する。
・ 減量をしているんだ!という意識づけのためにも重要です。
・ 動物を抱っこしてもらい、ご自分との合計体重を測って、その後ご自分の体重を引くことで体重測定ができます。
ほんの少しの心がけでかなり結果は違ってくると思います。
あと、一番大切なのは飼い主さんの意志の強さ、家族全員で協力し合うことです。
家族の一部の人だけが、極端な減量作戦にでると、影で「よしよし、かわいそうになぁ~」みたいな、裏切りモノを出すことがよくありますよ(^^ゞ
家族一丸となって、かわいいワンちゃんネコちゃんのために理想体型を目指しましょう!!

1日の必要カロリー、具体的なフードや減量プログラムについては獣医師にご相談ください。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年07月31日 09:51 | コメント (0)
皆さんの家のワンちゃん、ネコちゃんどのような体型ですか?
理想的な子・痩せている子・肥満な子、色々な子がいていると思いますが、今回は健康を損なう恐れもある肥満について書いていこうと思います。

皆さんのワンちゃんネコちゃんが肥満かどうかはご判断できますか?
犬や猫の場合、品種や遺伝、性別によって体型や大きさが異なってくるので、理想体重という具体的なものは無く、ボディー・コンディション・スコアという1~5までのレベルで評価します。
どうでした?皆さんの家の子は理想体型でしたか??
病気が原因で太るということもあるのですが、大抵の子は摂取エネルギーが多いので太ってしまうのではないかと思います。
かわいい我が子に「ちょうだい!ちょうだい!」とかわいい目で訴えられてしまったら、つい「少しだけなら・・・」とか、「仕方ないなぁ」と思いおやつなどをあげすぎてしまいますよね(^^;)
気持ちはモノスゴクわかります。しかし!!肥満はコロコロしていてかわいい反面、糖尿病・椎間板ヘルニア・慢性関節炎・高血圧・気管の虚脱・熱中症・運動機能の低下、、、、、その他様々な問題を起こす恐ろしい面も持っているのです(>_<)
しかも年を取っていけばいく程、肥満によるリスクは高くなっていきます。
次回は減量の心がけについて、話したいと思います。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年07月30日 10:08 | コメント (0)
みなさん、フィラリアの予防薬をのませる日、
どうやって覚えていらっしゃいますか?
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年07月03日 09:09 | コメント (0)
毎年、今頃から暑い日や湿度の高い日にワンちゃんが熱射病のためによく来院します。
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投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年06月13日 10:52 | コメント (0)
ノミの季節がやってきました。愛猫、愛犬のノミ予防はもうおすみでしょうか?最近では室内飼育のペットが増え、他の犬・猫と接触する機会も減り、昔に比べてノミを見ることも少なくなってきました。ではいったいノミってどんな形をしているのでしょうか?ノミが寄生するとどのような症状出るのでしょうか?
ノミに対する感受性には個体差があります。
そのため数匹のノミが体につくだけで激しい痒みを訴える犬・猫もいれば、
私たちがびっくりするほどたくさんのノミがついていても何事もないようにケロッとしている子もいます。
典型的な症状としては痒みのため腰背部、尾、後肢を咬んだりひっかいたりするために毛が抜け、
皮膚が赤くなったりただれてきます。
猫は痒い所を舌で舐めるためにまるでバリカンで刈ったようにお腹の毛が抜け、ブツブツができたりします。
もしも愛犬・愛猫にこのような症状が見られたらノミに気づかれないようにそっと腰やお腹の毛をかきわけてノミを探してみてください。
ノミが見つからなくても小さな黒茶色のノミの糞を見つけることができるかもしれません。
予防
フロントライン等の駆虫薬を3月~11月頃まで月に1回塗布します。
治療
痒みや皮膚の炎症が強い場合には抗生剤等の内服薬をフロントラインと一緒に併用します。
家庭での注意
ノミはベッドやソファーの下などに潜みたくさんの卵を産みます。動物の体に寄生しているノミはごくわずかなため、ノミの再感染を防ぐには動物の生活環境の清掃が重要です。
投稿者: 吉田動物医院 日時: 2005年05月20日 17:49